創始者原理・創始者効果
Founder principle, Founder effect
解説:池田光穂
少数の個体(=創始者)たちが、もとの集団から分かれて新たな地域に進出したときに、その地域での創始者にな ることで、種分化の原動力になること。なぜ種分化の原動力になるのかというと、このような個体群(=集団)では、遺伝子浮動——ライト効果とも言い集団の 遺伝子頻度が世代間で偶発的に変動すること*——が起こりやすくなり、かつ新しい環境に適応した遺伝子給源(ジーン・プール)に淘汰がはたらく、つまり新 しい種の起源になりやすくなる。E.W.マイアーという進化学者が提唱した。
*任意に交配をおこなうN個体からなる有限集団では世代交代により配偶子が無作為に抽出されることにより遺伝子が変動し、その際の集団の平均ヘ テロ接合体の頻度は毎世代1/(2N)づつ減少する。つまりNが小さいと、その逆数に比例するヘテロ接合体の頻度の減少の割合は相対的に大きくなることが わかる。つまり創始者効果が現れやすくなるということだ。
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