06■アイヌに同情するシャモ
「僕らの集会に来るシャモを、逆に僕の方からも観察させてもらっています。そうすると、「アイヌに同情することによって、善人としての自己存在をアピール する場」を見つけたと考えて喜んでるシャモ(和人)が多いように感じます。アイヌが語る普通の生活話は退屈そうな顔をしてるくせに、差別話になると目が生 き生きして身を乗り出す。そのシャモが何かすごいことをやってる満足感を得るためには、できるだけアイヌの生活や歴史は悲惨な方がやりがいがでてくるらし い。アイヌに対しては、いつまでも「自然保護」を叫ばせて「革命」を目指すことを押しつける。こんな人達に「共に生きよう」みたいに言われると気持ち悪く なってきます[大谷 1997:44]――大谷洋一「道外に住むアイヌとして」『公開講座・北海道文化論13:アイヌ文化の現在』(札幌学院大学人文学部編)札幌学院大学生活 共同組合。引用は[関口 2007:9-10]