ディスコミュニケーションの理論と実践:第12回
再考・ディスコミュニケーションの創造性
西川 勝
【人はコミュニケーションを常に望んでいるか?】
・ノイズキャンセリング機能付きヘッドホン(遮断ではない打ち消し)
・ホテルで突然話しかけられた経験(話を止められない人)
・個をまもる姿
【ケアとディスコミュニケーション】
・芭蕉と捨て子『野ざらし紀行』
富士川のほとりを行に、三つ計なる捨子の、哀気に泣有。この川の早瀬にかけて、うき世の波をしのぐにたへず、露計の命待間と捨て置けむ。小萩がもとの秋の風、今宵や散るらん、明日や萎れんと、袂より喰物投げて通るに、
猿を聞人捨子に秋の風いかに
いかにぞや、汝父に悪まれたるか、母に疎まれたるか。父は汝を悪むにあらじ、母は汝を疎むにあらじ。唯これ天にして、汝の性の拙きを泣け。
・資料:「食と生きざま」(西川勝、『臨床哲学』第4号、102頁から106頁、大阪大学大学院文学研究科臨床哲学研究室、2002年)
http://www.let.osaka-u.ac.jp/clph/syuppan.html
【検討課題】
・ディスコミュニケーションが生みだす「怒り」「かなしみ」「あきらめ」の意味について考えてみよう。
クレジット:
「ディスコミュニケーションの理論と実践」第12回 7月5日 再考:ディスコミュニケーションの創造性……西川
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