〈エグゼクティヴ・ホテルの老人〉
Old man of the
"exective hotel"
彼はウェイトレスと話をして(ファミレスの)カウンターをなかなか離れようとしない。
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ウェイトレス「今日は何にしますか?」
彼「うん、何かあるかい。前にホームメイド風のポテトスープがあったね。あれはおいしかった。わしはあれをよく家で作ったもんだった。ミシガン の俺の田舎でね」。
ウェイトレス「今日はほかに何かありますか?」
彼「コーヒー、いつものやつだ。わしのお袋は田舎のコンテストでポテトスープで賞をとったんだ。お袋のレシピは秘密だったよ」。
ウェイトレス「それで、他に何かありませんか? デザートはどうします?」
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5時15分に、彼はポテトスープとパイをゆっくり食べ、コーヒーをすすった。そして次のように言った。
彼「わしはいつも忙しい人間だった。友達もたくさんいたよ」。
彼は、エグゼクティヴ・ホテルに1日2ドルで住んでいる。自分の部屋でひとりトランプをしたり、階下のロビーでテレビをみたりする。
彼「エグゼクティヴ(ホテル)はとても居心地がいいよ。……わしはちょうど4年前にここにきた。でもわしよりもここで生活しているもっと古い住 民が何人もいるからね」
(船津衛訳、1981:478、ただし文章は適宜変えています)。
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原出典:(アーリー・ラッセル・ホックシールド The Unexpected Community. 1973:137-8)
引用出典:リンドスミス、ストラウス、デンジン『社会心理学』船津衛訳、恒星社厚生閣出版、1981年(原著の第5版)
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Drecho Reservado con Mitzub'ixi Quq Chi'j , 2008