大阪大学第6回 医療人文学研究会
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生命倫理学は医療の監視人たりうるか?
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■と き:2009年1月29日(木)17時30分 〜19時30分(提題と討論)終了後懇親会
■ところ:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)会議室
■ばしょ:〒565-0826 吹田市千里万博公園1-1(最寄駅:大阪モノ レール万博記念公園駅)
アクセス方法等はウェブサイト http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/ をご参照ください。
■てーま:
- 生命[医療]倫理学(bio[medical]ethics)は、医療を相対化しその倫理性を問う「医療に関する倫理学 」(ethics of medicine)たりうるか。
-1970年代に米国で成立し1980年代に日本に導入されたbioethicsは、「医療における倫理学 」(ethics in medicine)を通り越して「医療のための倫理学」(ethics for medicine)になりつつある。
- 初期に生命[医療]倫理学に求められたのは「医学研究が人道的に行われうるための条件は何か」「先端医療技術を、なぜ、どこまで用いてよいのか」といっ た、法的・政策的判断に連なる分析であった。そうした分析は主に医学界の外部に身を置く「監視人」としての立場から行われた。
- しかしながら、研究審査、医学教育、倫理委員会、倫理相談などの任務が与えられ、医学界の内部に居場所を確保するにつれ、生命倫理学には医学の「協力者」 としてマニュアル作りや有徳な医療者育成などが求められるようになる。法的・政策的判断の根拠を与える原理や理論は後景に退き、徳倫理学や事例研究法が前 面に出てくる。だが事例や「語り」が重視されればされるほど、医療における倫理学の地位は、物語研究の本家である文学に取って代わられるようになる。
- こうした経緯は生命[医療]倫理学だけでなく、医療人類学、医療社会学、医事法学、医学史、医療経済学など「医療人文諸学」 (medical humanities) に、多かれ少なかれ共通する傾向であるように思われる。医療人文学は、いかにして「医療に関する人文学」たりうるのか。
■ひと:
提題者:土屋貴志(大阪市立大学)
討論者:中岡成文・山中浩司・霜田求(大阪大学)
司 会:池田光穂(大阪大学)
■そしき:
-[主催] 大阪大学医療人文学研究会
-[共催]大阪大学コミュニケーションデザイン・センター(CSCD)
■さんか:
会議の主旨をご理解いただける方ならどなたでも自由に参加できます。
■といあわせ:
CSCDの問い合わせウェブページ(http://www.cscd.osaka-u.ac.jp/inquiry/) よりご連絡ください。
■ぽすたー:
掲示用ポスター MedHuman090129.pdf(約 284k)
運営管理者:池田光穂