経済的圧力と文化的圧力
Economic pressure
and cultural politics pressure
■経済的圧力と文化的圧力
・北アメリカ化(Americanization)(→アメリカ的野放図な自由主義化、経済自由放任主義)に対抗する/恐怖心をもつゆえの、 リージョナル化戦術(韓国における日本化、スリランカにおけるインド化、カンボジアにおけるベトナム化、イリアンジャヤにおけるインドネシア化) [Appadurai 2002:50]。これらのリージョナル化は、地域を国家単位でまとめるナショナル化とは異なった経路をたどり、政治的にもグローバル〈対〉ローカル/ナ ショナルとは多少異なる形態をもつ。
・IRCAが生まれた当時の社会的文脈と法的要請:経済のグローバリゼーションがもたらすローカルな経済活動への節合とアメリカの底辺労働者の 雇用の状況を法的に整合させる必要性があった。
・9.11以降のIRCA:アメリカの不法滞在者と不法入国民の排除とアメリカ国内の治安維持のために、法的装置として、移民の管理と制御のた めの法的システムが機能する。
・国家制度はグローバリゼーションの中で崩壊ないしは希薄化してゆくというポストナショナル的な近未来を描く議論(eg. Patterson 1987)においては、移民の流入を防ぐにはコストがかかり、貿易や国際分業における国家管理には脅威になるが、国家管理システムの崩壊ないしはボーダレ ス化には歯止めがかからないという指摘があった。しかし9・11以降の国際的なテロリズムと抗テロリズム体制の中では、国家管理システムの強化やボー ダー・メイキングは、昔から継続されてきたかのように当然視されるようにいたっている。
→Patterson, Orland. 1987. "The emerging west Atlantic system: Migreation, Culture, and Underdevelpoment in the Circum-Carribian region," In Population in an interacting World, ed. W. Alonzo. Cambridge, Mass.:Harvard University Press. Pp.227-260.
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文献
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