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お歯黒と入れ墨

Ohaguro and tattoo in early modern Japan


池田光穂

「日本国民の習慣の中で最も嫌悪を覚えたのは、 既婚女性が歯を黒く塗り、まゆ毛を剃る習慣である。普通、若い女性も顔に化粧をするが、大袈裟な場合もある。しかし美しい顔や、瑞々しくばら色をした唇に する化粧には、何ら奇異が感じられなかったが、歯を美顔料で黒光りするほど塗りつぶした様は何とも気味が悪かった。しかも美顔料は、一度塗ると長時間改め て塗る必要がなかった。この方法は、夫が妻のことを心配して考案したもので、世間の目から妻を守るのにこれほど適した防御法は他にない。しかし、まゆ毛の ない顔と真珠の代わりに黒玉を入れた口許を見て嫌悪を最初に覚えたのが夫自身ではなかったというのは、驚くべきことである。この習慣は突き詰めて考えれ ば、メキシコの女性が耳に穴をあける習慣や、昔流行した髪の毛に白い粉を塗る習慣ほどには型破りなものではない。しかし、非常に不愉快な印象を受けたのは 事実であり、日本女性をつい見る習慣は身につかなかった。一部の日本女性は、このように醜い習慣を廃止する運動をすでに始めているが、改革が開始してから 未だ特別に廃止されたわけでもない。男性が体に入れ墨をする習慣も同じケースではあったが、こちらの方は、今日厳しく法律で禁じられている」(フランシス コ・ディアス・コバルビアス『日本旅行記』大垣貴志郎・坂東東次訳、雄松堂書店、1983年[原著は1876年])。

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