かならず 読んでください

狩猟仮説

Hunting hypothesis

池田光穂

狩猟仮説は、人間の進化が、初期の巨大ほ乳類 の狩猟活動により促進され、(淘汰圧にも影響を与え)他の類人猿とは異なる進化をなしとげたとみる仮説である(初出の出典を探しています)。この仮説は、 リーと ドゥボア編の『狩人としての人(Man the hunter)』1968 という論文集がこの種の議論の嚆矢にあたるものとされている。1万3千年前から8千5百年の新太陸北部のクローヴィス文化――これは南北両アメリカの先住 民の共通の祖先と言われている――では、独特の形状のクローヴィス尖頭器がマンモスの骨と発見されて以来、新大陸における大型のほ乳類を効率的に狩猟して 人口学的に大きく栄えたのではないかと言われている(リドレー 2000:295-296)。そして、今日危惧されている地球上の生物多様性の減少の原因は、この時期に効率的な狩猟道具を発明したことにより人がそれま での野生動物により「食べられる存在」から野生動物を「食べる存在」になったことが原因であるという主張も登場するようになる(ソウルゼンバーグ 2010)。

それに対する「異説」は、ハートとサスマン(2005)による『ヒトは食べられて進化した(Man the hunted: primates, predators, and human evolution)』というもので、彼らは、上記のクローヴィス期よりも遥か昔の人類進化において、他の動物を狩る能力をもつ以前の霊長類の時期には、 むしろ、他の動物から狩られる危険性の中で、逃れることが、人類の進化にとっては重要な淘汰圧になったと考えるものである。ただし、後者による批判的説明 は、前者の仮説がもつ肉食という効率的なエネルギー摂取による利点と、狩猟し豊富なタンパク源により共同狩猟という社会性の進化に与することができたとい う仮説を凌駕するだけの、栄養学的利点をどのように構築するのかという課題が残されているように思える。


"Diana, the Huntress," by Gaston Casimir Saint-Pierre, 1833-1916, oil on canvas

文献

関連リンク




(c)Mitzub'ixi Quq Chi'j. Copy&wright[not rights] 2012

Do not paste, but [re]think this message for all undergraduate students!!!