実践的コミュニケーションデザイン
Practical Communication-Design
実践的コミュニケーションデザインとは、シュミット とローゼンバーグの書籍から採用した7つのテーゼである(2014:252-256)。ただし、その7つのテーゼの前に、コミュニケーションはつねに過剰 であれと彼らは言う。ただし、そのコミュニケーション過剰はつねに、「よいコミュニケーションデザイン」に向かわなければならない。つまり、過剰なコミュ ニケーションのうち「誤ったコミュニケーション」が過剰にならないように、あるいは、それを減弱させるようにコミュニケーションはデザイン(=設計)され ねばならないというのだ。さっそく、彼らの書物にもどろう。
彼らは7つのテーゼを提唱する。ここでは8つをあげているが、8番目は私が彼らの7番目のテーゼを半分にしてさらに展開させたものだ。
1.あなたが全員に伝えたい重要なテーマを強調して いるか?
2.効果的か?
3.面白く、楽しく、刺激的か?
4.心がこもっているか?——あるいは「心がこもっ ていないように」思われていないか?
5.正しく相手に届いているか?
6.メディアの選択は適切だろうか?
7.正直で謙虚か?
8.好意や心証というものは相手の心のなかに「蓄
積」できる。そのようなものの「蓄積」に心を砕いているか?
以上のことから……
しかし、このことから、我々は、日本的集団主義のよ うな「相手の心を(言語表現ぬきで)思いやろう」という馬鹿なことを考えてはいけない。彼らのようなGoogle・エージェントは、まったく異質で別のこ とを考えているようだ。以下の文章をよくみてみよう。
Collaboration is no problem:"A lot of people, when they get a good idea or are working on a project, don't always play as nicely as they could. Ask anyone in college and you'll hear horror stories involving group projects in which members never did their fair share, pitched in anything, or lifted a finger. While the working world might not see the same level of nonparticipation, there are just as many coworkers out there who will make any group efforts or collaborations either a nightmare or, worse, all about them./ Smart creatives like you don’t pay any mind to those roadblocks, however. You are an open book, ready and willing to share your ideas with everyone, share solutions with your company and share ideas anywhere you think they could be of use – and sometimes even when no one wants to hear them. The point is: for a smart creative like you, the thrill is in the work, in the process of turning an idea into a reality, not in kissing up to the higher-ups or making a good impression. That’s not for you." Source: http://bit.ly/1NEP86J
「多くの人は、良いアイデアを思いついたり、プロ
ジェクトに取り組んだりするとき、いつもうまくやれるとは限りません。大学時代、グループプロジェクトで、メンバーが自分の役割を果たさず、協力もせず、
指一本動かさないという恐ろしい話を聞いたことがあるはずです。しかし、あなたのような賢いクリエイターは、そのような障害を気にすることはないでしょ
う。自分のアイデアをみんなと共有し、会社で解決策を共有し、役に立つと思えばどこででもアイデアを共有する、時には誰も聞きたくないようなことでも共有
する。要は、あなたのような賢いクリエイターにとって、スリルは仕事の中にあり、アイデアを実現するプロセスの中にあるのであって、上層部に口説くことや
良い印象を与えることにあるのではないのです。それ(=上層部に口説くことや良い印象を与えること)は、あなたには向いていませんよね」
ここで言われている、スマート・クリエイティブ(smart creative) は次のように説明されている。
「伝統的な知識労働者と、ここ十数年私たちが一緒に
働いてきたグーグルのエンジニアをはじめとする優秀な人材を比べてみると、後者がまったく違うタイプの労働者であることがわかる。グーグルの社員は特定の
任務にしばられていない。会社の情報やコンピューティング能力に自由にアクセスできる。リスクテイクをいとわず、またそうしたリスクをともなう取り組みが
失敗したとしても処罰や不利益を受けることはない。職務や組織構造に束縛されることはなく、むしろ自分のアイデアを実行に移すように奨励されている。納得
できないことがあれば、黙ってはいない。退屈しやすく、しょっちゅう職務を変える。多才で、専門性とビジネススキルと創造力を併せ持っている。要するに、
少なくとも従来の意味での知識労働者ではないのだ。私たちが「スマート・クリエイティブ」と呼ぶ新種で、インターネットの世紀での成功のカギを握る存在
だ」(シュミット
とローゼンバーグ 2014:3435)。
このように……
文献
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