産業革命と科学革命のちがいについて教えてください
Please teach me the difference between
Industrial Revolution and Scientific one
質問
産業革命と科学革命のちがいについて教えてください。
お答え
両者はまったく違うものです。前者(=産業革命)は、フランスの経済学者ブランキ(Adolphe Blanqui, 1798-1854)の命名ですが(エンゲルスを経由して)、アーノルド・トインビー(Arnold Toynbee, 1852-1883)が英国の社会経済現象を表現するのに使い一般的になりました。後者(=科学革命)は、ボイルやニュートンなどの英国の自然科 学の刷新期をさします。ただし、トーマス・クーン「科学革命の構造(The Structure of Scientific Revolutions)」 の1962年の 出版以降は、クーン(Thomas Kuhn, 1922-1996)の科学理論の刷新現象のモデルのことをさすようになることも多くなりました。
ここでいうアーノル
ド・トインビーは、日本で有名なアーノルド・J・トインビー(Arnold J.
Toynbee, 1889-1975)の伯父にあたるひとで、別人です。
ボイルやニュートンによる、科学革命というのは長くそのような刷新期があるのだと言われてきましたが、実際の社会変動としては大きなことが
言われた形跡がありません。つまり「概念としての一貫性を欠く」というアーノルド・サックレーの言葉をパラフレイズすると、みんなが意識するという意味で
の「科学革命などなかった」のではないかというと、そう解釈できるでしょう。
■(脱線)トインビー一族の学者たち
■脱線、巷説、科学革命の構造ベンベン〜!
日本の自然科学者(の多くが)が馬鹿なのは、ユリーカという発見妄想=幻影(アリストテレスの洞窟の比喩)に捕らわれているからね。さて、
では科学教育というのはまず戸坂の科学論を高校生で必修にして、大学で、クーンの革命論でデプログラミング=ショック療法する。パラダイム論がすぐれてい
るのは、この比喩は、日常言語学派的、レトリックで説明可能、そこがめちゃくちゃすぐれている。パズル解きゲームの相対化を知らしめることが重要なのでお
ます。さて、件のクーンはと言うと、アリストテレスの力学が、ニュートン力学の頭では、どうも理解できない。そこで、アリストテレスの思考パターン(つま
り文法のパラダイム)から、それを理解すると、すとんと腑に落ちた。それが、パラダイム間のincommensurabilityの発見。以上。
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