45■南北米大陸への移民の規模の大きさ
「南北アメリカへのヨーロッパ人移民は驚くべき規模で行われた。18世紀末までに、スペイン・プルボン家の西方帝国の人口1690万人のうち、少なくとも 320万は「白人」(うち半島人(ペニンスラール)は15万人以下)であった。この移民の共同体の規模が、現地住民に対する圧倒的な軍事的、経済的、技術 的力とあいまって、かれらがその文化的まとまりとこの地における政治的優位を維持することを保証した。そして第三に、〔これらの帝国において〕本国は非常 に強大な官僚的、イデオロギー的装置をもち、これによってその意思を何世紀にもわたってクレオールにおしつけることができた。(兵姑の問題ひとつ考えて も、ロンドンとマドリードが、アメリカ人植民者の反乱に対し、かくも長く反革命戦争を遂行できたことはもうそれだけで大変なことであった。)(アンダーソ ン 1997:314)。