88■白人性への投資
「どういう学問をするかの選択が、強制ではなくとも、状況によっておおまかに決められてしまっている。選択は人生の投資、もうそこから引き返すことは困難
です。ぼくたちは、若い頃から知らず知らずのうちに、少し反発を感じながらも白人性への投資を繰り返しているのかもしれません。白人性への投資は、合理的
に見えますし、長期的に実りも多いようです。ぼくだって白人性への投資をしてこなかったわけではありません。「馬鹿じゃないですから」。勤勉も努力も無駄
にしたくはないでしょう。白人性について書くこと自体が、白人性への投資の回収になっている。あまり考えたくないことですね」(藤川
2011:261)。