ジュリアン・バンダ『知識人の裏切り』入門
Benda, Julien, 1867-1956, La trahison des clercs
さ まざまな修辞とその時代の挿話が交錯しているバンダのこのポレミックなメッセージは、極度に単純化すると《知識人は本来は真理に携わる者なのに(最近は) 政治的情熱に駆られている》という現状認識とそれに対する苛立ちのように思える。これは、日本におけるその情熱すら失いひたすら政府に媚びへつらう「御用 学者」に対して、いわゆるリベラルな日本の知識人に通底する(全体主義に抗するリベラルな)政治的情熱だと解釈すれば、保守的な「真理フェチ」あるいは夕 方に飛び立つミネルヴァの梟(ふくろう)とも言える哲人の不満(ルサンチマン)や皮肉にも聞こえてしまう。
さて、バンダの本当のところはどうなのか?彼の知識人論はじっくりと読んでみるしかない。
章立て
1.政治的情熱の現代的発展、政治の時代
2.この運動の意味、政治的情熱の性質
3.知識人、知識人の裏切り
4.総括的展望、予測
リ ンク
文 献
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