はじめによんでね!

死の受容にいたるプ ロセス

On Process to Acceptance of Death

池田光穂

1. 否認
患者は大きな衝撃を受け、自分が死ぬということはないはずだと否認する 段階。「仮にそうだとしても、特効薬が発明されて自分は助かるのではないか」といった部分的否認の形をとる場合もある。
2. 怒り
なぜ自分がこんな目に遭うのか、死ななければならないのかという怒りを 周囲に向ける段階。
3. 取引
延命への取引である。「悪いところはすべて改めるので何とか命だけは助 けてほしい」あるいは「もう数ヶ月生かしてくれればどんなことでもする」などと死なずにすむように取引を試みる。神(絶対的なもの)にすがろうとする状 態。
4. 抑うつ
取引が無駄と認識し、運命に対し無力さを感じ、失望し、ひどい抑うつに 襲われなにもできなくなる段階。すべてに絶望を感じ、間歇的に「部分的悲嘆」のプロセスへと移行する。
5. 受容
部分的悲嘆のプロセスと並行し、死を受容する最終段階へ入っていく。最 終的に自分が死に行くことを受け入れるが、同時に一縷の希望も捨てきれない場合もある。受容段階の後半には、突然すべてを悟った解脱の境地が現れる。希望 ともきっぱりと別れを告げ、安らかに死を受け入れる。

Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1997-2099

Mitzub'ixi Quq Chi'j