モラルハラスメント
harcèlement moral, mobbing
モラルハラスメントとは、モラル(道徳)すなわち、当該社会における価値観にもとづく言葉や態度によって、被害者に与える精神的な暴力、嫌がら せのことをいう。
フランスの精神科医、マリー=フランス・イルゴイエンヌ(Marie-France Hirigoyen, 1949- )が提唱したといわれるために、その言語はであり、それを英語風に直訳するとモラルハラス メントとなる。しかし、英語での対応語は、mobbingといわれる。モッビング(mobbing)は、群衆=モッブ(mob)から来た言葉で、群れをな す鳥が、梟や鷹などの天敵が現れた時に、群衆をなして、それに立ち向かうことであるが、人間の場合、少数の弱者に対する多数派の強者が、いじめる行為のこ とをそう呼ぶ。
「イルゴイエンヌは、社会は精神的な暴力に対しては対応が甘いが、精神的な暴力は肉体的な暴力と同じ程度に、場合によっては肉体的な暴力以
上に人を傷つけるもので犯罪であると述べる。......イルゴイエンヌは、セラピストとしてたくさんの被害者に接してきた結果、被害者が加害者の攻撃か
ら身を守ることがいかに難しいか、よく知られている。ストレスは行き過ぎなければ心身に深い傷を与えないが、これに対してモラル・ハラスメントは、心身に
深い傷を与えるのが普通の状態である。「モラルハラスメントがどれほど被害者の心身の健康に破壊的な影響を与えるのか、その恐ろしさを嫌と言うほど見てき
た。モラルハラスメントは精神的な殺人である」と述べる」- ウィキペディア(日本語)文章は少し改変した。
『モラル・ハラスメント : 職場におけるみえない暴力』の章立て
1.モラル・ハラスメント概念の登場
2.定義と構成要素
2.1 定義
2.2 構成要素
3.労働におけるモラル・ハラスメントと社会心理リスク
3.1 職業的ストレスからバーンアウトまで
3.2 内部暴力と外部暴力
3.3 紛争
4.病理現象
4.1 データから
4.2 罹患率
4.3 ハラスメントの類型
4.4 標的となる人物像
5.モラル・ハラスメントの影響
5.1 標的にされた人の健康について
5.2 周囲への影響
5.3 企業に対する影響
6.モラル・ハラスメントの原因
6.1 組織的決定要因
6.2 現代社会の変動
6.3 個人的要因
7.法的制度
7.1 フランス法
7.2 ヨーロッパ諸国における労働に関連した精神病の法的承認
7.3 諸外国の立法
8.モラル・ハラスメントに対処する
8.1 集団的な防止方法
8.2 個人的な次元での防止
8.3 経営段階での防止
むすびに代えて
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文献
その他の情報
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