IC(インフォームドコンセント)の奇妙なルーツ:ジョナサン・モレノ『操作される脳』06
「プルトニウム注射以外にも問題事が起こっていて、懸念を抱いたAEC[原子力委員会——引用者]官僚は、国側の利益を守るためにイン フォームド・コンセントを進めようとした。プルトニウム注射実験の機密解除問題を扱っている、まさにそのときに、アメリカ占領下のドイツ、ニュルンベルク では、ナチスの医師の裁判が行われていた。AECの官僚はそれを気にしていたのである。1940年代後半、AEC とペンタゴンは協同して原子力飛行機を開発していた。その際、乗員の健康が原子力エンジンで損なわれないかどうか、確かめるにはどうすればよいかという問 題がもち上がった。人体実験が望ましかったが、実験対象として最適だと考えられたのは長期囚だったので、それではナチスの囚人実験が想起され、どうも具合 が悪かった。実際、強制収容所で行われた「研究」の憎むべき性質についてナチスの医師が法廷で行った証言があまりに強烈だったので、衝撃を受けた三人のア メリカ人裁判官は、人体実験の倫理について独自の規範を書こうと決意したほどだった。これが後にニュルンベルク綱領として知られるようになる」(モレノ 2008:60)。
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