リヴァース・イノベーション
Reverse innovation
☆「リ
バース・イノベーションとは、先進国企業が新興国や途上国に開発拠点を設け、現地のニーズを基にゼロから開発した製品や商品を先進国市場に流通・展開させ
る戦略を指」す。あるいは別の解説によると「新興国市場向けに開発を行った商品を、先進国でも展開し、グローバル市場のシェアを拡大する戦略のこと……。
これまでのグローカリゼーションが、先進国で製品開発を行い、その商品をマイナーチェンジした廉価版を新興国向けに投入してきたのに対し、リバース・イノ
ベーションでは、新興国市場に合った商品を一から生み出す「イノベーション」を行い、その商品をリバース(逆戻り=逆流)させ、先進国に投入する」とわか
りやすい。しかし、これだけだったら、なんで逆向きなんだとわからない向きがある。そのヒントは、ウィキペディアの英語版の解説(下記)にあった。
"Reverse
innovation or trickle-up innovation is an innovation seen or used first
in the developing world, before spreading to the industrialized world.
The term was popularized by Dartmouth professors Vijay Govindarajan
(1949- ) and Chris Trimble and GE's Jeffrey R. Immelt (1956- )" -
Reverse innovation. |
「リ
バース・イノベーション、あるいはトリクルアップ・イノベーションとは、先進国に広まる前に、まず発展途上国で見られる、あるいは使われるイノベーション
のことである。この言葉は、ダートマス大学のビジェイ・ゴビンダラジャン教授(1949年~)とクリス・トリンブル教授、GEのジェフリー・R・イメルト
教授(1956年~)によって広められた。- リバース・イノベーション。 |
こ の用語の別名「トリクル・アップ・イノベーション (trickle-up innovation)」である。開発経済学を学んだ人は、かつてのロストウの「低」開発国の経済の「離陸(take-off)」理論が、もはや神通力を 持たなくなり、従属理論や世界システム論などが、低」開発国の経済の全地球的搾取現象を批判した後に出てきたのが、ト リクル・ダウン理論(trickle-down theory)であるということはよくわかる話である。後者は、先進国のイノベーションや経済発展を通して、途上国にも、中心地の利益の雫が滴り落ちるよ うに、発展途上国もイノベーションの恩恵を受けるだけでなく、また経済的にも潤うのだという理論である。
リ
ヴァース・イノヴェーション(イノベーション)が興味深いのは、グローバル企業にとって、イノベーション・マネジメントは、どこで開発し、どこで生産し、
また開発された商品がどのような経路で、どこでブレイクするのか、ということを全地球的に考えないといけないということだ。
リ ンク
文 献
そ の他の情報
CC
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CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099