言語分析の諸分野
Phonetics for all kind of Japanese
students
解説:池田光穂
音声学 Phonetics:言語機能とは切り離した言葉の音の研究
音韻論 Phonology:言葉の音の研究で、伝達の果たす機能を考慮した研究領域
音素論 Phonemics[→音韻論をさすこともある],
Phonematics:音素(phoneme)すなわち最小の弁別単位を研究する音韻論の一部門
形態論 Morphology:語の構造の研究
形態素(morpheme);
統語論 Syntax:文の構造の研究
意味論 Semantics:意味の研究
語用論 Pragmatics:言語の用法の研究
音素:phonemeの一例
音素とは、ある語を他の語——その音素以外 はその語と等しい音素からなる他のすべての語——から区別するような言語活動の要素のことです。したがって音素は言語活動の弁別的要素のうちもっとも重要 なもののひとつです。[→出典]
【音】
足す[tasƜ]
出す[dasƜ]
カス[kasƜ]
刺す[sasƜ]
これらは: /t/,/d/, /k/, /s/の要素を入れ替えると異なった意味になるので、それぞれ独立した音素である。
/t/:無声・歯茎・閉鎖音
/d/:有声・歯茎・閉鎖音
/k/:無声・軟口蓋・閉鎖音
/s/:無声・歯茎・摩擦音
【参考】
出典:「日本語の音」大辞林: http://daijirin.dual-d.net/extra/nihongoon.html
【アクセント】
ハシ「箸」とハシ「橋」では、アクセントが前者では「ハ」にあるのに対して、後者では「シ」にある。
英語では、billow(大波)とbelow(下に)はともにbilowと発音されるが、前者は/i/に、後者は/o/にアクセントが ある。
これらの例は、アクセントにおいても語の区別を考えるかぎり音素として取り扱えることがあることを示す。
リンク
文献