マム語文法の基本
マヤ語の品詞は、少なく とも動詞、名詞、形容詞、不変 化詞などで構成される。
マヤ語は抱合語であり、 動詞句は接辞をつかって主語や 目的語を表現する。
マム語では、V [osv]SOという動詞句(文核)の 語順をとる。
これは、目的語(o)と 主語(s)と動詞語根が抱合さ れた包括的な動詞(V=osv)――これだけで最低限意味は通じる――に、主語と目的語が配置されるということである。
この包括的な動詞の中身 の語順は、目的語(o)と主語 (s)と動詞語根(v)なので、その活用はB活用―A活用―動詞語根である。
名詞は、所有詞(辞)が 義務的につくものと、そうでな いものがある。前者には、親族名称や身体の部位名称がある。つまり、譲渡不可能なものは、最初から所有形で表現され、語根の部分は、名詞をあらわす接辞な どをつけないかぎり、意味が通用しない。
前置詞は、いわゆる関係名詞とよばれる一群の用語がそれを機能する。
単複の区別は、量や数の 多寡をしめす言葉のほかに数詞がある。
他動詞は、根他動詞と派生他動詞にわけられる。
自動詞には、位置動詞 とよばれているものがある。
【文献】
八杉佳穂「マヤ語族」『言語学大辞典』三省堂、下巻、pp.120-9、1988年
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099