クラ（Kula）: トロブリアンド諸島民の実践

Kula, a ritual and ecomomics practice of the Trobirand islanders

解説：池田光穂

2001.05.14　猿にもわかる文化 人類学：ブロニスロウ・カスパー・マリノフス キー

【出典】

• タイトル：『クラ・島々をめぐる神秘の輪』( Kula - Ring of Power)
• 制作者：スカイ・ビジュアルズ（オーストラリア）
• 制作年：1992
• 上映時間：５０分
• 日本語編集：ＮＨＫ
• 日本語版監修：清水昭俊
• 1 x 52 Minutes / 1992 Pro: Gary Steer Dir: Michael Balson A Sky Visuals Production

クラ交易とは？［→出典］Argonauts of the western Pacific : an account of native enterprise and adventure in the archipelagoes of Melanesian New Guinea / by Bronisla w Malinowski ; with a preface by James George Frazer. -- George Routle dge & Sons, Ltd., 1922. -- (Studies in economics and political science ; no. 65)マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』

1. 複数の特定のパートナーの間で、ソラヴァ（首飾り）とムワリ（腕輪）をやりとりする。
2. ソラヴァは時計回りに循環し、ムワリは反時計回りに循環する。
3. ソラヴァとムワリは同時的に交換されることはない。
4. ソラヴァとムワリは贈与と返礼という形をり、間を開けてやりとりする。
5. クラ交換では、パートナーから受けた贈与に対しそれを上回る価値の財宝で返礼するために、人々（＝男性）の「気前の良さ」を競う ことに なる。





クラリング（『西太平洋の遠洋航海者』）の図と、20世紀初頭の南太平洋のドイツ領（出典：http://bit.ly/2Yj6TRC ）


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• クラの本源性：３０００年より続く
• 宝飾品 クラ・マスター クラ・リング
• 石灰 キガ：赤い色素 烏賊の墨
• 宝飾品の交換：男性の試練 （イニシエーション）
• 超自然的存在：空飛ぶ妖術師 航海の経験がいつくかの神話をつくる。
• クラの特定のパートナー 名声や能力が問われる バギ＝ソウラヴァ：首飾り：右回り ムワリ：腕輪：左回り
• クラの価値は外見で決まらない。宝飾品の来歴による
• クラに参加しない宝飾品の職人：数ヶ月〜数年
• 宝飾品は権力や地位名誉などを象徴する。
• ビル・ラッド（トロブリアンド諸島にある宿屋の主人） 宝飾品を三十数個 １００ドルから２０００ドルの支払い
• 儀礼的交換に関して、食物を振る舞う。
• ヤムイモ 主食のみならず、儀礼的に価値がある。
• 子供たちの成長 ナルブタウ Nalubutau（クラ・マスター）は呪術に通じる。 ビル・ラッドによる解説：族長として尊敬を集めること、
• 母系社会：母方から地位を相続する。ヤムイモの分配に関する原理もそれに従う。 負債の返済 自分の姉妹の夫にヤムを提供する。
• ウバラク：クラにおいて獲得される腕輪を競う。隣の島に腕輪がたくさん集まった時だけに開催される。
• クラは現代文明の波に呑まれずに生き残ってきた。 クラ：７つの言語の間をわたる
• クラ：瞑想と妖術に関わる。 ムワシラ：一種のテレパシー：己を捨てて周囲のすべてのものと一体となる（私の眼は尾白鷲・インコの舌・鳩の声・触覚の感触・臭いは花の臭いである）。
• ジョン・カサイ・ポアロバ John Kasaipwalova：ナルブタウの甥（母方の甥）：ビジネスマン ジョンはナルブタウをついでクラ・マスターになる。 コーヒーと木材のビジネス
• １９８２年：カビサワリ；「空飛ぶ妖術師」を作るが、皆よりおそれられる。カビサワリを恐れない男とビジネスをおこなう。（→新しい クラの 誕生？）
• カビサワリの別名：「棺」をもち、数名の男性の命を奪った。
• 宝飾品に関する噂、「まるで厚い石のように、次に伝える」（ビル・ラッド）
• キリウィナ：となりの島；：キタバ島 ジョンは、キタバ島に宝飾品を集める：ナルブタウの病気で死んでしまうまえに、儀礼を施行する。
• キタバ島における、膨大な数の宝飾品の集まり。ジョンの解説。
• ムワシラの能力：勤勉の能力、
• ７９３の腕輪の数。ただし、問題はカビサワリがまだ到着していない。それがないとナルブタウは、それはウバラクがはじまらない。
• キタバの族長：ゲリビリ。カビサワリを取りにいかないことを主張。
• ナルブタウは、ゲームの中断を主張、しかし、男性たちはゲームをやることを主張。結局、カビサワリの到着をもって、その数を競うこと を最終 的に決定。
• ビルの船出（逆風によって他の連中が船出をできない）
• ヤムイモ貯蔵庫に石をなげる。もっと壊すぞと威嚇する。 首輪をもらった返礼に、身につけているものを奪われる。結局７つの腕輪を取得。
• ジョンによる解説：ビルの事例を紹介しながらクラによる交流を説明。
• 自然のはぐくみとクラの制度 現代文明の流れの中に、クラ制度の維持を危惧？カヌーがエンジン着きの船、ムワシラというテレパシーが衛星による通信システム。
• ビル：クラの宝飾品が将来衰退することを示唆。クラのカヌーは博物館でしかみられないだろう。しかし、クラの慣習がなくならないだろ い。
• カビサワリはナルブタウじしんがとりに言った。
• ビル：２３の宝飾品を取得
• 病気よりも妖術によって殺されるほうが名誉。
• クラ・
• スカイ・ビジュアルズ（オーストラリア）