医療人類学を実践にむすびつけたい
Kさんの質問に垂水源之介が答える
Kさん
池田光穂です ヽ(^0^)ノ
――お返事ありがとうございました。 医療人類学に関しても、将来医師になる自分として勉強していきたいと思ってい ます。J医科大学にも、医療人類学に明るい先生がいることはまったく知りま せんでした。是非今度、お話を聞きにいこうと思います。
どういたしまして。おねがいします。
――池田先生にお聞きしたいのですが、K大学の医学部では、医 療人類学という 講座はあるのでしょうか?また、大学(医学部)のカリキュラムにおいて医療人類 学の授業はあるのでしょうか?
あ、鋭いことを聞きますねぇ。K大学の医学部には医療人類学は 恒常的には開講されていません。K大学では文学研究科で批判的医療人類学の授業が 開講されているだけですね。
■医療文化論 (池田光穂担当――過去の授業の歴史的資料 です)
医療人類学は重要ですが、バイオ先端のことになれば必死になる 医学部も社会文化問 題に関しては、・・・ダメですね。Y大の医療環境論はその少ない例外ですが、カ リキュラムが成功しているかは疑問ですね(自分も教鞭をとっているので、その責任 の一端を感じないことはないが)。
――残念ながら、J医科大学ではそういった授業がまったくあり ません(2001年当時で、現在は不詳)。
日本の全国の医学部医科大学も同じような惨憺たる現状です。
――私も、将来GPや家庭医と呼ばれるような医 師になりたいと思っています。そういった医師になるものにとって、文化人類学的 な考え方は必要なものではないのでしょうか?
文化人類学はたんなる知識以上の、人間の生き方の多様性とそれ ぞれの個別性の豊か さつまり重要性を教えてくれる学問であると私は考えています。したがって君の質問 には、「当然ですよ」と答えておきましょう。
それではまた!