現場力とコミュニケーション
《第5回》
タイプを打つこと:発表
講義目的
1.前回(第4回)の授業のタイプを打つことに関する総合討論を継続すること。
2.以下の「対話」についての記述を読み、自己と他者との関係がどのように成り立っているのかを考える。
3.ある現場に身をおいた時に、自分自身がその場とどのように関係しているのかを考える。
講義内容
(グループワーク)
[対話について]
「対話の経験においては、他者と私とのあいだに共通の地盤が構成され、私の考えと他者の考えとが、ただ一つの同じ織物を織り上げるのだとし、私の言葉も相手の言葉も討論の状態によって引き出されるのであって、それらの言葉は、われわれのどちらかが創設者だというわけでもない共同作業のうちに組み込まれてゆくのである」(p.219)。
「現在行われている対話においては、私は自分自身から開放されている。つまり、他者の考えはたしかに彼の考えであり、それを考えているのは私ではないのだが、私はそれが生まれるやいなやそれを捉え、むしろそれに先駆けてさえいるのだし、同様に、相手の唱える議論が私から、自分が抱いていることさえ知らなかったようなあ考えを引き出したりもするのである。こうした、もし私が他者にさまざまな考えを考えさせるのだとすれば、他者もまた私に考えさせているわけである」(pp.219-220)
[メモ]
[配布文献]
市川浩「身体は文化を内蔵する」「ハサミは使いよう」『〈身〉の構造』Pp.58-68
文献
メルロ=ポンティ、M.『知覚の現象学1』竹内芳郎・小木貞孝訳、みすず書房、1967年
注意:このページは西村ユミ先生が配布した資料をもとに、池田光穂がその授業内容をまとめたものです。
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