現場力とコミュニケーション
《第9回》
現場力に関わる諸概念
ケアの“場”を考える:デイサービスセンターでの出来事
講義目的
京都に民家を改造したデイサービスセンターができた。ケアのもつ環境とのかかわりについて考える。
講義内容
配付資料、西川勝「ケアの“場”を考える―ケア関係・ケア環境をこえて」(n.d.)を参考にして、ケアのもつ環境とのかかわりについて考える。
このエッセイは、介護老人福祉施設から転職してきた「ぼく」(西川)が、京都伏見にある民家を改造したデイサービスセンターの設立にかかわるプロセスにかかわり、認知症の老人に対するケアが、場所ときわめて深くかかわることを発見したことを手記風に描いたものである。
結論において焦点化されるのは、民家(和室)のもつ場の力についてである。
「和室のように多機能で専門化されていない場所を、人の暮らしの在り様に応じて変化させるには、『場を整えること』が必要になる。ここで『整える』とは、その場の意味を浮き上がらせるように、その場にいる人々が、自分たちがそこに生きてきた多様な記憶を思いだして、そのイメージを今、目の前に形づくるために動くということである」(配付資料3頁)
[配付資料]
西川勝「ケアの“場”を考える―ケア関係・ケア環境をこえて」(n.d.)
注意:このページは西川勝先生が配布した資料をもとに、池田光穂がその授業内容をまとめたものです。
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