どうする地球の大問題?!
PBL方式で学ぶ医療人類学
【最後の実習】
どうする地球の大問題?!
【解説】
国連人口基金(UNFPA)は今年(2007)『世界人口白書2007』を発表しました(日本語版はインターネットでダウンロードで きます。「国連人口基金」でグーグルなどの検索をかけてください)。これによると来年2008年には、世界の人口の半分の33億人——ということは世界の 人口は66億人——の人が、人口50万人以上の都市部に住んでいるという報告をおこなっています。地球の陸地に対する都市の総面積は推定でおよそ2.8% で、これはインドと日本をあわせた面積より少し大きいぐらいとのことです。都市生活における最大の問題が、貧困問題です。都市の貧困層の人たちが困ってい る問題には、保健、居住環境、水道を含む衛生設備、道路や公共交通など社会基盤(インフラストラクチャー)などがあげられます。また地球の温暖化は、海水 面の上昇をもたらし、台風やハリケーン、あるいは地震が引き起こす津波などの自然災害の際に、沿岸に住む人々に多大な影響を与えます。先に、世界の都市の 総面積は2.8%だと記しましたが、そのうち海岸部の都市は2%(そこに住む人口は13%です)を占めますので、ほとんどの都市が影響を受けます。
日本の人口は稠密(ちゅうみつ)で、その多くが都市部に住んでいます。ということは、世界の都市問題とは、日本そのものの問題である と言えますし、決して人ごととは言えません。また環境問題への取り組みにもみられるように、地球レベルの問題は政治家や企業にまかせておいて、自分たちは 関係ないと放っておくと、重税や生産価格の高騰などを通していずれ、そのツケが自分たちに回ってくることは明らかです。我々がやるべきことは、むしろ逆 に、市民からこれらの問題に取り組み、政府や(もちろん大学も含めた)企業にさまざまな圧力をかけて、世の中の仕組みを共に変える必要もあります。
以上のような状況が、PBL医療人類学が取り組む最後の課題のためをはじめる際の前提になります。
【課題】
1.別紙のシートには解消に向けて取り組まねばならないさまざまな都市問題の用語が列挙してあります。具体的にはどんな問題があり、そ れぞれの取り組むべき主体(市民・専門家・政府および国際社会)は、それらの問題の解消のために何をおこなうべきでしょうか。みんなで相談して、各人が共 通の答えを出してシートを埋めてください。
2.それらの問題に答えたならば、あなたのグループはどの問題に一番先に取り組みたいですか? グループの合議を経て決定し、3者の主 体の関係をどのように調整したらよいか論じてください。
PBL医療人類学【20】
人口増加
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
貧富の格差
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
衛生問題
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
PBL医療人類学【21】
健康問題
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
医療サービス
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
福祉問題
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
PBL医療人類学【22】
教育問題
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
麻薬・暴力問題
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
女性のエンパワメント
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
PBL医療人類学【23】
〈自由課題1〉 [ ]
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
〈自由課題2〉 [ ]
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
〈自由課題3〉 [ ]
[市民] [専門家] [政府・国際社会]
PBL医療人類学【24】
[最も取り組みたい課題名を【ここに】書く]
市民と専門家の関係をどうしますか?
専門家と政府・国際社会との関係をどうしますか?
市民と政府・国際社会との関係をどうしますか?
● 授業蛙
クレジット:準PBL方式で学ぶ医療人類学,第5回目 2007年7月7日:PBL医療人類学【19】