準PBL方式で学ぶ医療人類学
PBL in
Medical Anthropology
◎開催場所
近大姫路大学(授業はすでに終わっています:2007年度)
◎タイトル
.
準PBL方式で学ぶ医療人類学:クニカル・ケアを足もとからみつめなおす |
◎内容(梗概)
看護学領域では文化人類学や医療人類学という学問への期待が(医師養成の教育課程よりも)高い。理由は明らかで、ケアの実践学としての看護 学は、患者とその家族という生活領域により深く接近したいという職業上かつ学問上の要請によるものだからである。とりわけ、高度に生物医学化した領域の専 門分科看護学よりも基礎看護学や開発途上国を対象にする国際看護学と親和性をもつと言われている。世界的にみても世界の公衆衛生学専門大学院では、医療人 類学は国際開発学とならんで重要な科目になっている。
他方、我が国の状況はどうであろうか。その答えは一部の大学を除いて極めて低い位置しか与えられていない。つまり全くお寒い状況である。こ のような日本の看護学教育のなかで、この授業がもつ意味の重要性や担当講師の野心について分かっていただけたと思う。
具体的問題を解く学習者の過程の中に学習の重要な意味をもたせるPBL(問題解決型学習)という方法をつかって、文化人類学とりわけ医療人 類学とよばれる領域の考え方・方法論・職業倫理を効率よく教授していきたい。
この授業は教養の選択科目のひとつであるので厳しく採点されます。また勉強はみずからの自主性でおこなうという参加モラルの高い学生で、討 論やグループ学習を多く取り入れるので協調性のある方を優先したいと思います(受講前の頭のよしあしは関係なし)。
◎方法論に関する覚書(授業責任者・TA・ならびに学生のみなさんへ)
スケジュール(受講希望者数によりスケジュールが変わることがあります)
1回目 5月19日(土)(3コマ)
[授業資料]
2回目 5月26日(土)(3コマ)
[授業資料]
3回目 6月23日(土)(3コマ)
[授業資料]
4回目 6月30日(土)(3コマ)
5回目 7月7日(土)(2コマ)
[授業資料]
最終試験 7月31日(予定)
教科書
とくにありません。教科書となるような資料はプリントで配布する予定です。
参考書
池田光穂、2001『実践の医療人類学──中央アメリカ・ヘルスケアシステムにおける医療の地政学的展開』世界思想社。
医療人類学研究会編『文化としての医療』メディカ出版。
近藤英俊ほか、2004『現代医療の民族誌』明石書店。
ジョーダン、B., 2001『助産の文化人類学』日本看護協会出版会。
マッケロイ、A.とP.タウンゼント、1995『医療人類学』大修館書店。
波平恵美子、1994『医療人類学入門』朝日新聞社。
吉田正紀、2000『民俗医療の人類学』古今書院。
ウェブページ
◎文化人類学入門
◎医療人類学プロジェクト
◎臨床コミュニケーション
◎問題にもとづく学習(PBL)の研究