生態学と民族学
Ecology and Ethnology
(研究ノート:未完)
解説:池田光穂
【生態学】
生態学の理論化・数量化傾向
ナチュラリスト的事物収集から理論化・数量化傾向
植物学:実験生理学の野外化[生理生態学/植物生態学領域のひとつの流れ]
動物学:進化を基調にした行動生態学から/エソロジーと個体群生態学への二大分極化
1960年代の環境科学としての生態学の登場(→生態系)
北米の環境プロジェクト/連邦宇宙局
IBP(国際生物学事業計画1965-1972)/地球上の生態系における生物生産を測定、今日の生態系把握のためのスタンダードになる。
★野外での記録を研究室において解析[時には実験室内で再現/還元としての要素資料]
★資料の理論化・数量化→普遍的法則、進化(安定と動態)モデルの構築
【民族学】
理論化の「誘惑」にもめげず、個別事例に常に回帰する傾向
民族誌採集の報告をもとに理論化への指向がはじまり、理論の流行が民族誌事例をそれに沿った解釈へと導く。
にもかかわらず、理論そのものが民族誌事例の解釈の枠組みを強力(=生態学ほどは)には拘束しない[民族誌家を支配している「そこにいた」インパクトの
強さ?]。
[あるいは、民族学上の理論≠フオリジナル・モデルが、生態学のそれとは異なっているために、民族学の「理論化傾向」が見えないのかも?]
Tanabe, Shigeharu. 1994. Ecology and
practical technology : peasant farming systems in Thailand. Bangkok:
White Lotus. [-> L-Eco&PracticalTech_STanabe1994.pdf
]
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