トランスナショナリティに関する研究上の貢献
■トランスナショナリティに関する研究上の貢献
1.人類学者はローカルな場を研究するものであり、実際そうであった、というこれまでの人類学者の実践(→ローカル化の戦略)イメージに異議をとなえる(cf.クリフォード 2002)。
2.人類学者のローカル化戦略について理論的疑問を提示した一人としてC・ギアーツがいる。彼は〈人類学者は村落を研究するのではなく、村落の中で 研究するのだ〉と人類学者の実践を叙述したが、それは実際には「人類学を研究しているのであれば、それは村落を研究しているのではなく、村落の中で研究し なければならない」という一種の仮言的命令(hypothetical imperative)を発しているようにも思える。もちろん〈村落の中で研究する〉ということは、人類学者の活動と現地の人たちとの相互交渉への観察や 洞察を導くものであるが、クリフォード(2002:32)によれば、それは依然として、マリノフスキーが切り開いたフィールドワーカーの現地社会への〈居 住〉の概念の延長上にあると指摘する。
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