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生活知(せいかつち)

Phronetic knowledge, Practical wisdom, Living knowledge

池田光穂

日常生活を送るための〈知識や技術にかんする知恵〉 の 総 体であり、生活の文脈に埋め込まれた(embedded in ordinary life)ものを、生活知と呼ぼう。生活知は、我々の経験において、常識に近いものであるが、それらの習得が日常生活のなかで行われ、習得されていること が単なる外部から与えられる知識としての常識とは異なる。

通常しばしば、生活知に対立概念として科学知(科学 を通して得られる「客観的」とよばれる学知)が挙げられることがあるが、これらのあいだの知は必ずしも排他的なものでない。なぜなら、生活知の延長上に科 学知が位置づけられるものがあったり、また、科学知は、日常生活におけるさまざまな科学界からの情報を通して、我々の身体知の編制を変えることもある。す なわち、生活知と科学知は、相互依存したり、相互にフィードバックしたりするような論理的循環がみられる。

生活知は、理念的にはアリストテレスの実践知(フロ ネーシス)に近いものであり、この概念は、その他の4つの〈知識や技術にかんする知恵〉すなわち、技術=テクネー、エピステーメー=学知、ソピア=知恵、 ヌース=直感的知性とは、異なるものである。

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