ボストン・ブラー ミンについて
On Boston
Brahmin as "savage tribe"
皆さんは、ボストン・ブラーミン(Boston brahmin)という言葉は御存知でしょうか? ブラーミンって、インドのカースト制度のバラモンの民のことでしょうか?というのが日本の大学教養課程 の学生の解答です。
ボストンのバラモン(Brahmin)つまりブラーミンは、アメリカで最古の名門家族の末裔のことです。ウィキペディア(英語)にもそのような 言及があります。
"The
Boston Brahmin or Boston elite are members of Boston's traditional
upper class. They form an integral part of the historic core of the
East Coast establishment, and are often associated with the distinctive
Boston Brahmin accent, Harvard University, and traditional
Anglo-American customs and clothing. Descendants of the earliest
English colonists, such as those who came to America on the Mayflower
or the Arbella, are often considered to be the most representative of
the Boston Brahmins." - https://en.wikipedia.org/wiki/Boston_Brahmin
どうして新大陸の最初の白人入植者たちを、インドのバラモン=ブラーミンと呼ぶのかは、1860年の「アトランティック・マンスリー」誌の記事 によるものを嚆矢としますが、そのようなお高くとまってという意味以上に、「同質性」を維持しようとしてきたこの人間集団の特性にあるようです。(→ウィ キペディアのお陰で渡辺靖(2004:25)教授の『アフター・アメリカ』での記述よりも実際はさらに古いことになることがわかる)
"The term was coined by the physician and writer Oliver Wendell Holmes, Sr., in an 1860 article in the Atlantic Monthly.[3] The term Brahmin refers to the highest ranking caste of people in the traditional caste system in India. In the United States, it has been applied to the old, wealthy New England families of British Protestant origin which were influential in the development of American institutions and culture." - https://en.wikipedia.org/wiki/Boston_Brahmin
にも関わらず、150年後のわれわれに、ボストン・ブラーミン(Boston brahmin)なんて東海岸の歴史について肌で感じたことがないひとにいきなり「部族名」のように使われても、という気持ちは拭いきれません。
しかしながら、残念ながら、これこそが、人類学において、非西洋社会の人々の部族が当たり前のように存在するという西洋人の偏見をつくってきた
ものに他ならない、鏡像であることは、文化人類学や民族学を学んだ人たちにはよく考えてみるとわかるはずです。
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