このページは、ラズロ・ボック（Laszlo Bock, 1972-）の『ワーク・ルールズ』に刺激をうけて、彼のワーク・ルールズ（仕事の規則集）を、CSCDのスタッフ――みんなは自分の所属する組織に当てはめてみて！――の教育に役立てようとするものである。 モディファイしているので、当然原本とは異なる記述になっている。

1. 君は創業者になりたいか？
2. 組織文化を育てる
3. 採用について
4. 卓越した候補者をみつけるために
5. 新入教員を選ぶために
6. 教員への権限委譲のために
7. 教員の業績評価のために
8. ２本のテール（できすぎる群／標準以下のできなすぎる群）
9. 学習する組織を築く
10. 不公平な報酬の効用
11. 効率性、コミュニティ、イノベーション
12. 健康と富みと幸福に導くナッジ（→「ナッジ・アー キテクチャー」）
13. 失敗に直面したとき
14. ワーク・ルールズ（総集編）
    

これらは、上掲の書物の各章のタイトルである。そして、この本の巻末にはワーク・ルールズのチェックリストの一覧がある、それ加えたのが以下で ある。

• 君は創業者になりたいか？
• 自分を創業者と選ぶか？（原著では「選ぼう」となっているが、これは余りにも現代アメリカ文化の価値を無批判に称揚するものだ）
• さあ、創業者のように行動しよう（これは「〜のように」なので私たちにも首肯できよう）
  
• 組織文化を育てる
• 自分の仕事は重要なミッションをもつ天職である
• 教員にあたえる責任・自由度・権威を安心して与えられるぐらい、よりも大きくしなさい。自分が不安を感じるぐらいが、相手に十分に与 えていることになる
  
• 採用について
• 人事予算はまず採用に投資する
• 時間をかけて最高の人材だけを雇う。自分よりも優れた人材を雇う。
  
• 卓越した候補者をみつけるために
• 自分が求めるものを徹底的に具体化する。
• 最高の人材を紹介してもらう
• 採用活動は全教員の仕事の一部なるべきだ
• 突拍子もないことでも畏れずやってみて、最高の人材の注意を引こう
• 新入教員を選ぶために
• 求める人材の質の基準を高く設定する
• 自分自身で採用候補者を見つける
• 採用候補者を客観的に評価する
• 採用候補者に入社すべき理由を伝える
  
• 教員への権限委譲のために

• ステータスシンボルを廃止する
• マネージャの意見でなく、データに基づいて意思決定をおこなう
• 教員が自分の仕事や大学の指針を定める方法を見つける
• 期待は大きく
  

• 教員の業績評価のために
• 目標を正しく設定する
• 同僚のフィードバックを集める
• キャリブレーション（＝基準にあわせて補正する、較正）を活用して評価を完了させる
• 報酬についての話し合いと人材育成についての話し合いを分ける
  
• ２本のテール（できすぎる群／標準以下のできなすぎる群）
• 困っている人に手を差し伸べる
• 最高の教員をじっくり観察する
• 調査やチェックリストをつくって、真実をあぶりだす。そして教員をせっつく。
• 自分のフィードバックを公表し、至らなかった点について改善するように努力して範を垂れる
  
• 学習する組織を築く
• 熟考した練習を通した学習：消化しやすい分量に分割して、明確なフィードバックを提供して、繰り返して学習する
• 社内でもっとも優秀な人材を教師にする
• トレーニングを受けた人のふるまいを変えるようなプログラムに投資する
  
• 不公平な報酬の効用
• 学内の摩擦を恐れずに、不均等な報酬を払う。パフォーマンスはべき分布するので、それを反映させて、報酬の決め方に幅をつける
• 報酬の内容ではなく、実績を称える
• メンバーが愛を伝える？（＝原著であるが「タスクや役割への情熱」と解するべき）を伝える環境をつくる
• 熟考したうえで、失敗に（も？）報いる
  
• 効率性、コミュニティ、イノベーション
• 教員の生活の負担を減らす
• イエスという理由をみつける
• 人生で最悪のできごとはなかなかおこらないが、起きた時には教員には寄り添う努力を忘れず！
  
• 健康と富みと幸福に導くナッジ（→「ナッジ・アー キテクチャー」）
• 「である」と「であるべき」を区分する（デイビッド・ヒューム）
• 小さな実験をかず多くおこなう
• ナッジは強制ではない
• 失敗に直面したとき
• 自分の間違いをみとめ、隠そうとしない
• あらゆる方向に助言をもとめる
• 壊れたものは修理する
• 間違いから教訓をまなび、それを伝える
  
• ワーク・ルールズ（総集編）

1. 仕事に意味をもたせる
2. 人間を信用する
3. 自分より優秀な人だけを採用する
4. 発展的な対話と、パフォーマンスのマネジメントを混同しない
5. 日本のテールに注目する
6. 金を使うべき時には惜しみなくつかう
7. 報酬は不公平に払う
8. ナッジ＝きっかけをつくる
9. 高まる期待をマネジメントする
10. 楽しもう（→　１．仕事に意味をもたせる、に戻る）

リンク

• Work Rules! by Laszlo Bock
• ナッジ・アーキテクチャー
  

文献

• Work rules! : insights from inside Google that will transform how you live and lead / Laszlo Bock, Twelve (2015)／ワーク・ルールズ! : 君の生き方とリーダーシップを変える / ラズロ・ボック著 ; 鬼澤忍, 矢羽野薫訳，東洋経済新報社 (2015)
  

その他の情報