現代社会の代表的な病気やトラブルとは？
Illness trouble in modern society
提案者：池田光穂
現代社会の代表的な病気やトラブルとは？
Illness trouble in modern society
提案者：池田光穂
【提案理 由】
現在（2001.05.18から現在まで）『文化現象としての医療』 の姉妹編『文化現象としての病気』（仮題）という本の構想を考えていま す。病気を通して社会を考える（医療人類学や公衆衛生学）とか、病気を通して個人の気質を考える（病跡学）というのはありますが、逆に社会を通して病気そ のものを考えるというのは、スーザン・ソンタグ、サンダー・ギルマンなどを除いては、なかなか、それを継承する議論がないのではないでしょうか？ 現代日 本においてはなおさらです（→「医療人類学入門」）。というわけで、皆さんにお聞きしま す。
みなさんが考える「病気やトラブル」のうちで、もっとも代表的 なものはなんでしょうか？ 思いつくものをあげていただけないでしょうか？なお、この場合の病気や症状は、学術名・通称名・存在しな いと指摘されている病気などを問いません。
以前のHPは「現代社会を考える上でもっとも代表的な病気と は？」でしたが、私自身は、反＝医療化論者、つまり、現代社会が「医療化」 が過度に進んだ社会なので、これ以上、現代医療の専横はもうやめにする、という社会派なので、現在このサイトは「現代社会の代表的な病気やトラブルと は？」に変更しました
| がん |
|
| 乳ガン |
|
| 白血病 |
|
| 精神病 |
|
| 統合失調症（旧名：精神分裂病） |
|
| ＰＴＳＤ |
|
| 多重人格・解離性障害 |
|
| 過剰適応 |
|
| エイズ |
|
| 新型コロナウィルス（COVID-19） |
|
| 痛み |
|
| 自律神経失調症 |
|
| 慢性疲労症候群 |
|
| 拒食症 |
|
| 過食症 |
|
| 花粉症 |
|
| アトピー性皮膚炎 |
|
| 心筋梗塞 |
|
| 狭心症 |
|
| 動脈硬化 |
|
| 嗜癖（addiction） |
|
| 骨粗しょう症 |
|
| 生活習慣病 |
|
| 白内障 |
|
| 心身症 |
ついでに、みなさんが聞いたことのある医療におけるカタカ ナ言葉で、何か新鮮な感じ――そのくせよくわからない――と感じる言葉はなんでしょうか？ 正しい専門用語以外に、病院やメディアを通して聞いた ジャーゴン（業界用語）でも隠語でもかまいません。
| オーダー |
|
| セカンド・オピニオン |
|
| アドボカシー |
|
| ケア |
|
| マネージド・ケア |
|
| プライマリーケア |
|
| コンシューマー |
|
| ウェルネス |
|
| プロライフ |
|
| プロチョイス |
|
| ディシジョン・メーキング |
|
| イー・ビー・エム（ＥＢＭ） |
|
| アウト・カム |
|
| エス・ディー・エム（ＳＤＭ） |
|
| リビングウィル |
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
文化現象としての医療―「医と時代」を読み解くキーワード集, 1992
内容説明
現代医学の脱構築事典。１００の言葉を穿ち、我々の現在を問う「知識医療学」への招待。医療と時代、文化・社会を読み解くための〈スーパー・グロッサ
リー〉。
目次
１ 先端医療の解剖学
２ 疾病の地政学
３ 医療の考古学
４ 病院の生態学
５ ジェンダーとセックスの生理学
６ 「精神医療」の病理学
７ くすりの社会学
出版社内容情報
《内容》 病気に対する理解と医療のあり方を文化現象として捉えた。医療人類学の視点から、さまざまな医療の「言葉」を注解する。「医学用語の常識」をく
つがえし、医療と時代、文化・社会を読み解く一冊。
《目次》
１．先端医療の解剖学
死体解剖
安楽死・尊厳死
DNR
脳死
QOL
臓器資源
倫理委員会
人体実験
インフォームド・コンセント
臓器移植
拒絶反応
免疫抑制剤
患者の権利
２．疾病の地政学
病気と疾病
正常と異常
生物医学（バイオメディスン）
科学主義
医学の科学性
特定病因論
医療化
ヘルシズム
生―権力（bio-pouvoir）
医者―患者関係
身体化
痛み
逸脱
奇形
優生学
エイズ
ノーマライゼーション
社会生物学論争
患者運動
過労死
パターナリズム
専門家支配
社会防衛論
スティグマ
STD
水子（みずこ）
世界保健機関（WHO）
３．医療の考古学
医療人類学
文化相対主義
参与観察
民族誌
シャーマン
邪視
文化結合症候群
フード／ノン・フード
多元的医療体系
ロイヤル・タッチ
気功
ニュー・サイエンス
ホリスティック・メディスン
トランスパーソナル心理学
新宗教と癒し
日本の心霊治療・霊術
手当て
臨床におけるリアリティ
メディカル・ファッション
説明モデル
漢方
経絡
カニバリズム
４．病院の生態学
オーベンとネーベン
エルステ
医学生の学生文化
適応（indication）
寛解
注射
輸血
血液型
コンプライアンス
人間ドック
病院食
院内感染とMRSA
医療統計
ナイチンゲール
キュアとケア
戴帽式（キャッピング）
アナムネ
ムンテラ
５年生存率
５．ジェンダーとセックスの生理学
生殖技術
中絶
擬娩
文化としての月経
男性同性愛
６．「精神医療」の病理学
自閉症
アサイラム
治療共同体
精神鑑定
DSM－III
ダブル・バインド
７．くすりの社会学
投薬要求
プラセーボ
ドーピング
プロパー
薬害
副作用
二重盲検試験
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
著 作権に関するコメント：
ここで列挙されているリストの病名の配列は著作権法による オリジナルな編纂にあたります。しかし、その学問的利用に関しては、著作権上の権利を放棄します——皆さんの協力により作成されているので当然です——の で、みなさんご自由にプリントアウトしていただいて、学習・研究の便宜に供することを何ら制限いたしません。
謝辞（順不同）：寺岡伸悟、田口宏昭、石原明子、藤本昌樹
