かならずよんで ね!

新型コロナウイルス緊急事態宣言におけるこどもの状況・研究班

上須道徳池田光穂・松本みなみ・中井知佳

本邦において新型コロナウイルスの疫学的流行ならび に政府による緊急事態宣言(7都府県=2020年4月7日、全都道府県=4月16日)が措置された(改正特別措置法(新型コロナ特措法)に基づく私権制限 を伴う措置)。

このことに鑑み、上記の研究者は2020年4月16 日に「新型コロナウイルス緊急事態宣言におけるこどもの状況」研究班をたちあげた。その目的は、大阪、関西ならびに全国における子供たちの生活状況を把握 し、子供たちのさまざまな諸権利が適切に守られることを願い、子供たちが緊急事態宣言においても、疾病流行から守られると同時に、諸権利が脅かされないよ うに、その研究成果を、行政・大学・家族・大人に助言することに資することである。

自宅待機を余儀なくされている子供たちの環境は家庭 の状況によってさまざまである。特に現時点ではシステマティックな支援が不在であり、場合によっては非常に劣悪な状況に置かれている可能性も考えられる。 本研究では移動や面談の制約がある中、情報収集方法を検討、主にインターネット等を通じて子供たちの置かれている状況について情報収集する。

2020 年5 ⽉25 ⽇に第1回目の速報リポートまとめて、関係者に配布した。

「今回の調査では⼤阪府と兵庫県の件のこども食堂へアンケートの依頼を⾏いました。う ちメールによる依頼が319 件、郵送による依頼が132 件です(回答率は20%)。2020 年5 ⽉21 ⽇現在で65 件の回答がありました」prompt_report_200525cscd.pdf with password

【ご要望・自由回答】
いただいたご意見やご要望を趣旨や内容で整理しました。以下にご紹介します。

●懸念していること

・休校により子供の教育機会が失われている。平常時のことも含め、国としての指針が不在ではないか。
・家庭により勉強の差がでてしまい、格差がより大きくなっているのではないか。
・子ども食堂ふくめ貧困や貧困家庭を支援する活動に対する偏見が強い。

●支援に関して

・休校時における昼食の供給などは休業となった配色センターの活用などでできないのか。
・個人情報の保護で様々な制約がある。家庭の状況把握や周知のためになにか工夫がないも
のか?
・長期的な活動場所や活動資金の支援が必要。
・心の貧困、貧困家庭の親(とくに母子家庭)の孤立にたいする支援が必要。
・親を直接する支援することが必要。
・居場所を持つこと、作ることの大切さ。

●支援体制・支援システム

・こども食堂の連携については校長先生の個人的な判断で決めるのではなく、教育委員会などで亜連携の在り方を決めシステムとして協力すべき
・生活保護世帯や不登校等 あきらかに問題を持っている人たちに社会的な支援が届くような工夫も必要だと感じている。それを考える糸口がみえればよいと思う。
・本当に必要な活動を最小限の支援で行っている飲みも関わらず、緊急時において発生したアクシデントなどにたいし(例えばコロナ感染者が発生したなど)責任のみ負わされるような状況である。責任の所在をはっきりさせ、本当に必要な活動を行える体制が必要。

●人材の確保

・支援活動を行うためのボランティアを確保するためのシステムを構築してほしい。
・学習支援などで学生ボランティアに来てほしい。

●情報共有・つながり

・尼崎市や堺市ではこども食堂ネットワークがある。
・同じような規模・条件のこども食堂がどのような活動を行っているか知りたい。
・こども食堂間のつながりが欲しい。
・学校との連携を図り、こども食堂の位置づけをはっきりしていただき、必要なこどもの利用を増やしてほしい。

●社会に望むこと

・こどもや弱者に対する温かい目線が社会に必要。
・こども食堂といった支援が不要となるような社会が実現してほしい。

●COデザインセンター調査グループへの要望

・(大学に対し)アンケートを取りっぱなしにしてほしくない。きちんと状況改善のために行動してほしい。
・他の団体の取り組みや要望をとりまとめてほしい。
・既存の組織や施策についても調査をし、実態を把握したうえでしかるべきところに(改善のための)提言をしてほしい。
・コロナの前後での変化を示してほしい。


医療機関に求められる早期の介入(「子どもを守る ために研修医が知っておきたい、虐待を防ぐ支援の手」より)

虐待を疑う行動的説明要因と児童の医療上のリスク(「子どもを守る ために研修医が知っておきたい、虐待を防ぐ支援の手」より)

虐待を疑う行動的説明要因(引 用者=池田の用語) 児童の医療上のリスク(引用者 =池田の用語)
・養育者および子どもの態度(Attitude) ・受療行動の遅れ(Care delay)
・子どもの行動特性(Behavior) ・問診上の矛盾(History)
・けがの説明がない/できない(Unexpleinable) ・損傷の既往(Injury of past)
・きょうだいが加害したとの訴え(Sibling) ・ネグレクトによる事故・発育障害(Lack of Nursing)
・環境上のリスクの存在(Environment)
・発達段階との矛盾(Development)

●アンケートフォーム(現在、調査は終了し、実施し ておりません)

リンク(サイト外)

児童虐待関連

リンク(サイト内)

links ( English)

文献

その他の情報

本ページの照会先:池田光穂 まで(画像ファ イルなので手入力してください)

Maya_Abeja

Research Group of the CSCD on Family Health under COVID-19 Pandemic,  Copyright 2020

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