情報の読み方とレポートの書き方
How to write quickly your research reports for dummies
かいせつ:池田光穂
■主題を選択するまでの合理的な方法
課題が与えられたとき・・・ではじまる『レポートの組み立て方』の3.2主題をきめる(pp.56-)の記述は、まったくそのとおりとしか 言いようがない。その手順を復習しよう。
1. 問題点をさがす
→ 思いつくままのメモをとる[単語を列挙する、単文を箇条書きにする]
2. レポートの話題をえらぶ
→ 列挙したものから、魅力があるか?、意見をもっているか?、知識があるか?、指定の長さに収まるか? という観点から話題を選別 する。
3. 主題文(thesis, thesis sentence)を書く
→ 主題文とは、自分がレポートをまとめたい目標を簡潔なかたちで表現した文章のことである。主題文をまとめるコツ は、いい加減にまとめるのではなく、結構リキ(=気合い)を入れて、何度も推敲するぐらいに、論理的にしっかりした文章にすることである。ここに力がこめ られていないと、興味ある関連テーマや、脱線を誘惑するような副次的テーマが登場したときに、主題そのものがぐらついたりするからである。したがって主題 文とは、レポート作成(作文)中に、何度も何度も読み返して、自分の主張や論点を確認する標語のように機能することで、論証したい議論をはずさずに、的確 に書けるようにする一種の「誘導装置」である。
■検討にあたいする材料を収集する(→木下是雄のテキストのpp.72-がそれに相当する)
1. 頭の中にあるものを洗いざらいメモにする
2. 外界に働きかけて資料をえる方法:つぎの3つのことばを定義しなさい(答えはp.75)。
□ 調査
□ 観察
□ 実験
統計に関する次の用語を理解しているかチェックしよう!
□ 統計
□ 母集団
□ 無作為抽出
□ 信頼度
木下是雄が推薦する1冊は以下のものだ。おっ!田畑先生の本じゃないの!
田畑吉雄, 1986『やさしい統計学』現代数学社.
●付録:合理的な議論形成(エドワード・デ・ボーノによる)——それぞれの役割でロールプレイ(帽子を被る)して、自己反省するワークの方法
1)事実や数字、データに立ち戻り、中立的な立場で発想する、 |
2)感情的視点から発想する、 |
3)批判的、消極的にアイデアを評価し注意を促す、 |
4)提案されたアイデアが成功する理由や利益を生む理由について、ポジティブに明るい結末を念頭に置いて発想する、 |
5)好奇心を広げ、さまざまな選択肢をクリエイティブに発想する、 |
6)場を俯瞰し、各視点がバランスよく対話に反映されているか冷静に判断する。 |
知的 生産学入門知的生産学入門
Copyleft, CC, Mitzub'ixi Quq Chi'j, 1996-2099