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ポートフォリオ

Modern portfolio theory

解説:池田光穂

ポート フォリオ portfolio

ポートフォリオはsheet carrier 、紙ばさみや書類フォルダーの意味であるが、金融業界では、個人や機関の投資家がもっている有価証券[資産]の一覧表のことをさす。つまり、象徴的には ポートフォ リオ(紙ばさみ)に入っている個々の証券や株券のことの集合体のことである。さてこの資産は、将来にわたってリターンをもたらすと同時に、その価値が変動 するかもしれないというリスクをもつ。

ハ リー・マルコヴィッツ(Harry Markowitz, 1927- )は、投資の個々の戦略を複数の組みわせからなるもの(=資産 構成, portfolio)とし、有 価証券への分散投資をすることで、利益を最大に、リスクを 最小にすることが重要であることを理論として提唱 した(これをポートフォリオ理論という)。すなわち、期待収益率と期待収益の分散という2つの変数により、通常の効用の極大化の手法で資産選択行動を説明 することができるようになった。(図を参照)。ここでそれぞれの経済主体は、【期待収益】と【収益の分散】からなる平面に描かれる無差別曲線で表現され る。危険資産(C〜Dの曲線)を組み合わせることにより、収益が高く分散が小さくなるような資産構成(ポートフォリオ)を作ることができる。安全な資産と は収益がゼロで名目価値変動もしない貨幣と、危険資産を組み合わせれば、その接点Bが、有効なフロンティアになる。有効フロンティアと無差別曲線の接点A が、最適な資産構成となる。

こ のことから、ポートフォリオは、戦争する主体が動員できる兵器・戦術・補給資源な ど の総体をさすと同時に、それが明細表の形で表記さ れ、分節化され、有機的な組合せにより、戦術レベルでの効果を発することができる潜在性をもった潜在的配置図であることがわかる。ここで重要な運用原理 は、〈運用効率〉と〈リスクの回避〉とである。

経済学におけるポートフォリオ選択(portfolio selection)は、資産選択というふうにも訳される(岩波経済学辞典)。

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