パプアニューギニア、フォーレの人たちと(2006年3月13日:撮影:奥野克巳さん)
解説:池田光穂
それじゃ、〈他者〉を研究対象にしている文化人類学者は、具体的にどんなことをやっている人たちなのだろう?
5W1Hならぬ6W1H(Who, What, Whom, Why, When, Where, and How)から考えてみましょう。
文化人類学者のやっていることは、、フィールドワークという調査研究と、その成果である民族誌ないしは民族誌に関わる研究論文の作成、さら には学会(おもに日本民族学会[2004年4月より日本文化人類学会]、日本人類学会、日本民俗学会)での研究発表、そして大学での授業です。
私(池田光穂)の例を挙げますと、中央アメリカや日本でのフィールドワーク をおこない研究成果を、おもに日本民族学会(現:日本文化人類 学会)で発表しています。また授業でも文化人類学に関するテーマを幅広く取り上げていま す。
ここで先の6W1Hについて、要約しましょう。
つまり、文化人類学は……
文化人類学者と現地の人たちが
文化の具体的な諸相を
文化人類学者ならびに現地の人たち、そしてこの学問を勉強する人たちに
知的な関心と実践的な動機にもとづいて
調査を始める前から、調査の報告が読まれたり、語られ続ける限り
フィールドとよばれる現地社会と、資料をとりまとめたり発表する研究室や研究発表の 広場(現地社会も含まれる)で
フィールドワークと調査研究報告(=民族誌)の公表というかたちで
整理してみましょう。
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[結論です]
◎ 文化人類学の定義 文化人類学は、人類学者と現地の人たちが おこなう、文化の具体的な諸相に関しする知的実践である。この知的実践は、フィールドワークと、その成果である調査報告(=民族誌)の作成からなりたち、 それらに関する議論が、人間の他の社会的実践と関連づけるかたちで実現される人間の活動である。 ◎ 文化人類学を実践する人たちとは誰でしょ う 人類学者、研究対象になる現地の人たち、 という[抽象的な]二者です。この二者の相互作用こそが、(実践可能な)文化人類学の具体的な諸相を作り上げます。 |
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