地域社会論(→「あたらしい地域振興論」「地域振興の理論と実践」)
授業科目 |
時間割コード | 単位数 |
担当教官 |
開講年次 |
学期 |
曜日・時 |
授業形態 |
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開発文化論演習 |
2 |
池田光穂 |
2 |
演習 | 講義 |
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講義題目 |
開発途上地域における貧困研究 |
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授業目標 |
文化表象としての〈貧困〉概念の世界的流通について把握するために次の3つの学習目標を掲げる。 1.開発経済学上の概念であった〈貧困〉が、今日において文化概念として把握されるようになる歴史的経緯について理解する。 2.学術用語としての〈貧困〉について抽象的に理解することと、具体的な諸相を
もって語られる貧困の〈内実〉が社会的に理解されるという2つの事実――文化表象としての貧困――について理解し、従来の貧困研究がその概念把握における
混乱を含んだものであったことを明らかにする。 3.貧困の文化的理解に関する代表的な研究であるオスカー・ルイス『五つの家族』(邦題:貧困の文化)の読解を通して、1940年代後半から50年代のメキシコ市低所得者のコミュニティに居住する家族の〈貧困〉について文化人類学の観点から考察することができる。 |
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授業内容 |
オスカー・ルイス『五つの家族』(邦題:貧困の文化)をテキストに用い、貧困を文化的に把握する際の諸問題について(質問とコメントで構成される)講義により次のようなプログラムをもって進行する。 (1)貧困研究史、(2)開発経済学における〈貧困〉研究、(3)文化人類学における貧困研究、(4)グローバル経済と貧困の再生産、(5)貧困を中心に据えた世銀の開発レジームの展開、(6)オスカー・ルイス研究、(7)ルイス『五つの家族』(1959)について、(8)マルティネス家の研究、(9)ゴメス家の研究、(10)グティエレス家の研究、(11)サンチェス家の研究、(12)カストロ家の研究、(13)貧困の文化は普遍(=通文化)的に存在するのか?:批判的検討、(14)まとめ、(15)試験 |
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キーワード |
貧困、貧困研究、オスカー・ルイス、開発途上地域、文化表象、貧困の文化 |
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テキスト |
オスカー・ルイス『貧困の文化』高山智博ほか訳、ちくま学術文庫、筑摩書房、2003年 |
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参考文献 |
オスカー・ルイス『サンチェスの子供たち』行方昭夫訳、みすず書房、1986年. オスカー・ルイス『ラ・ビーダ』(全3巻)行方昭夫ほか訳、みすず書房、1970年 原洋之介『エリア・エコノミクス』NTT出版、1999 |
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評価方法 |
質問やコメントを通した授業への貢献度(40%)、試験(60%) |
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履修上の注意 |
・授業の全コマ数14回のうち3コマ分(21%)以上の欠席者には最終試験の受験資格を付与しません。 ・講義開始までにテキストの通読を受講の要件とします。 ・テキストは授業で使いますので講義開始以前に入手しておく必要があります。 ・平成14年度以前の受講者は、文化表象学講読(2単位)として読替えることができます。その際には時間割コードが異なりますので注意してください。 |
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