医療コミュニケーション講座
Introduction to Medical Communication
解説:池田光穂
日本における医療コミュニケーションの課題は、いか にして医療者が患者を含む市民に対してフレンドリーであり、合理的に疾患と取り組んでくれるかということだ。医療者もまた、ときに病人なったり病人の家族 になるので、医療者間同士もフレンドリーで合理的なコミュニケーションのできる人を1%でも多く世の中に生み出していくことである。
1.医療コミュニケーション入門
1.1 医療コミュニケーションとはなんでしょう?
1.2 実践的な医療コミュニケーションスキルの向上
1.3 医療コミュニケーションから人間コミュニケーションへ
2.医療コミュニケーションの概観
2.1 医療コミュニケーション演習のねらいと具体的課題
2.2 演習の具体的な流れ
2.2.1 アイスブレイキング
2.2.2 ワークショップ
2.2.2.1 人選
2.2.2.2 時間配分
2.2.2.3 議論展開の構造
2.2.2.4 とりまとめの方法
2.2.2.5 プレゼンテーション
2.2.2.6 総合討論
2.2.2.7 コメントとリプライ
2.2.3 セミナーとワークショップの違い
2.2.4 ディベート
2.2.5 ロールプレイング
3.医療コミュニケーションのプレイヤー
3.1 コミュニケーション能力は学習によって改善されるか?
3.2 上達を前提とするコミュニケーション能力の向上
3.3 ジェンダーと職種
3.4 年齢と職位の複雑な関係
3.5 コミュニケーション能力の管理
3.6 コミュニケーション・プレイヤー再入門
4.適切なタイミングで医療者を上手に演じること
4.1 外見は重要だが、内面との協調が究極の目的
4.1.1 見てくれ向上入門
4.1.1.1 服装
4.1.1.2 身だしなみ(エチケット)
4.1.1.3 アイデンティティの表象論
4.1.1.4 ノンバーバルコミュニケーション(NVC)
4.1.2 言語的コミュニケーション
4.1.2.1 あいさつ
4.1.2.2 電話での応対
4.1.2.3 対面行動
4.1.2.4 自己紹介
4.1.2.5 重要な会話
4.1.2.6 世間話やジョーク
4.1.2.7 敬語論
4.1.2.8 NVCが加わった対面的会話
4.1.3 一期一会と永続的関係の問題
4.1.4 人生と時間管理
4.1.5 誠実さと人間の内面性
4.2 メディカル・インタビュー
4.2.1 職種によるメディカル・インタビューの違い
4.2.2 職務内容と職務責任
4.2.3 プライバシー管理とその信頼性の担保
4.2.4 メディカルインタビュー各論
4.2.4.1 第一印象(心証)
4.2.4.2 行動観察
4.2.4.3 現在の病状(現病歴)
4.2.4.4 これまでの病気の経験(既往歴)
4.2.4.5 家族の病気に関する経験(家族歴)
4.2.4.6 ライフスタイル
4.2.4.6.1 職業と生活サイクル
4.2.4.6.2 健康に支障のある生活上の習慣
4.2.4.6.3 食事と睡眠
4.2.4.6.4 健康維持思考と実践
4.2.4.6.5 家族構成
4.2.4.6.6 ライフヒストリー
4.2.4.6.7 ジェンダー意識
4.2.4.6.8 セクシャル・ライフ
4.2.4.7 データの整理と解析
4.2.4.8 データフィードバック
4.2.4.9 尋問とインタビューの違い
5. 医療コミュニケーション各論
5.1 日常的会話(見落とされされがちな重要なコミュニケーション)
5.2 不吉な告知論
5.3 インフォームド・コンセント
5.4 セコンド・オピニオン
5.5 クレームへの対処
5.6 偶発的事故におけるコミュニケーション
5.7 転移(感情転移, transference)の問題
5.8 患者を前にした時の医療者のアイデンティティ
5.9 まとも(かたぎ、非医療者的)な人生
6. チーム医療論
6.1 官僚システムとゲリラ部隊
6.2 コーディネーションシステム
6.3 リエゾンシステム
6.4 チーム・トレーニングシステム
6.5 現場力育成
7 まとめ(復習のためのディスカッション)
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