かならずよんで ね!

権力性の英訳について

 how to translate "KENRYOKU-SEI" in Japanese into English words

池田光穂

《権力性の英訳について》

「権力」=パワー(power)は相対する複数の関係の中で発揮されるので、「権力性」(=権力の性質や本質:neture of political power)は、legitimacy of power や(ニュアンスが違いますが合意と服従を通して支配する)hegemony などと言い換えることができます。ただし、後者は(グラムシが創案した用語法に則り)ヘゲモニーと翻訳されますので……..。そのように考察すると、 nature of power つまり権力の本質(=権力性)は、それ自体の内在的な力のようなものではなく、力のモーメントや力を行使するもの(アクター)や影響をうけた りするもの(エージェンシー)や力の強度などの要素で決定されるものとおおまかに理解せざるをえません。なぜなら、その状況や文脈によって、nature of powerのnature を構成する布置が変わるからです。power はよく左翼思想のなかでゲバルトと代替されるものと理解されますが、それは歴代の(おもに西欧)左翼思想家たちは、power (この場合はヘゲモニーですが)をもっていないという自己認識があったので、ゲバルトによりpowerを奪取するというおなじみの革命思想にその夢を仮託 しようとした歴史の残滓にすぎません。権力の本質つまり権力性を、権力の布置という概念で表現したM・フーコーが、ポスト革命後の権力を考える際に必読文 献になるのは、そのせいなのです。

本文……

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