Introduction to Foucauldian Social Medicine
【ミッシェル・フーコーの1974年10月リオ・デ・ジャネイロ講義】(フーコー 2008:141-)による
医療化は、18世紀以降、西洋医学と公衆衛生の「分離ないしは棲み分け?」が起こった結果の3つの着目点のうちのひとつだという。医療化を含む 3点は以下のとおり。
フーコーによると、18世紀末から19世紀初頭において、資本主義的な社会において、人間の身体の社会化がはじまるという。
「18世紀末から19世紀初頭にかけて発展した資本主義は、生産力と労働力に応じた形で、その最初のの対象である人間の身体をまず社会化し たのでした。社会は個人を、イデオロギーや良心をつうじて管理しただけではありません。身体において、そして身体を通じて、個人を管理したのです。資本主 義的な社会において何よりも重要だったのは生- 政治(ビオ・ポリティック)でした。生物学的なもの、肉体的なもの、身体的なものが重要だったのです。身体とは生- 政治的な現実であり、医学は生- 政治的な戦略の一つなのです」(フーコー 2008:147)。
そして、社会医学は、(1)国家の医学、(2)都市の医学、そして最後に(3)労働力の医学になっていったという。
国家の医学の多くは、ドイツ医学から起こして、フランスや英国の医学を論じる。都市の医学は、フランスの医学からはじまり、(細菌学説以前の) 疫学的なコントロールの話が中心。ハンセン病者の排除メカニズムは、「都市を浄化するメカニズム」(フーコー 2008:164)として解説される。
さらに、都市の医学の目的が語られる(フーコー 2008:165-)。1)疾患の原因の廃棄物がどこででき、どこに蓄積されるかについて調べること。2)人々を管理するのではく、物品と自然の要素(水 と大気の循環)を制御することになっていく。3)それらの物品と自然を配置と順序づけに注意が注がれる。
都市医学の重要として、3つの観点が論じられる(フーコー 2008:172-175)
労働力の医学から、救貧法の医学的目的。保健所、が論じられ、最終的に、ドイツ、フランス、英国のシステムが比較考量される。
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