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先住民と政府のパターリズムの関係について

Indigenous People and Paternalism that their govenment should or should not do

池田光穂

ここでは、先住民に対しておこなわれる/おこなわれてきた、政策上のパターナリズムについて考える。

まず、最初にパターナリズムの定義をおこなっておく。パターナリズム(paternalism) とは、 親が子どものことを慮[おもんぱか]るように他者に対してとる保護主義的立場のことである。パターナリズム立場が一般的におこっている際には、(i)他者 が自分自身で自己の処遇の判断がで きない、つまり自己決定ができないこと、そして、(ii)〈善行する意図〉に基づいて他者の処遇に介入する、という2つの特徴があることをここでは抑えて おこう。

政府の先住民政策は基本的に4つの段階で説明できる。

さて、現在、グローバリゼーションの結果、世界の先住民の世界が、(3)から(4)のフェイズに移行していると仮定すると、先住民の側から次のよう な疑問と課題が生じる。

(A)先住民に対する中央政府のパターナリズムは、すべて悪いものだったのか?という疑問、そして、(B)もし現在という時間が、脱パターナリ ズムの時代であるとすれば、先住民じしんは、そのような中央政府に対して、どのような態度でのぞみどのように立ち向かう(coping)べきなのか?とい う課題である。

(A)先住民に対する中央政府のパターナリズムは、すべて悪いものだったのか?

(B)先住民じしんは、中央政府に対して、どのような態度でのぞみどのように立ち向かう(coping)べきなのか?

◎保護と介入

◎中央政府の先住民政策をモニターするオンブズマン制度

●パターナリズムの思想史

●パターナリズムのファンクション

◎パターナリズム政策からの脱却プログラムはどのように進めるべきか?

◎先住民とほかの国民が対等で平等であるための条件

◎言説実践の重要性

◎先住民に対する経済的平等とパターナリズム政策

◎「正義委員会」や「人権救済」の制度について

脱パターナリズム政策の遂行には、自己決定権の尊厳が侵されていないかを判定し、政府に直接是正を勧告する「正義委員会」や「人権救済」の制度 が不可欠であろう

◎保健プログラムの重要性

保健プログラムはパターナリズムの時代でも脱パターナリズムの時代でも、先住民の尊厳を保証する重要な制度であることは、間違いない。

◎平等を達成するさまざまな統計の意味

1)平均余命、2)乳幼児死亡率、3)幼児教育へのアクセス、4)子どもの識字率や計算能力、5)ベースラインからの年次別達成率、6)就業率 や失業率、7)犯罪率、8)自殺率、9)非統計的なQOLや幸福度指数、(Happy Planet Index HPI)

◎SDGs目標の設定は先住民にも平等に開かれている

◎自己決定権の尊重は、中央政府の協力のもとに、完全に先住民のイニシアチブが不可欠

◎「ギャップを埋める政策」の失敗(オーストラリア, 2018)

◎先住民に対するさまざまな脱パターナリズム政策のコストをどのように考えるべきか。

◎脱パターナリズムの政策のなかに、ジェンダー要素を加味しないかぎり解決にはおぼつかない(Lee 2018)

リンク(オーストラリア先住民活動家)https://othersociologist.com/2013/11/23/indigenous-education/.

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文献

その他の情報


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