このページは、池田光穂『実践の医療人類学—中央アメリカ・ヘルスケアシステムにおける医療の地政学的展 開—』世界思想社、2001年(ISBN4-7907-0874-8)本体定価5,800円の著者が、出版社の協力のもとに、この著書を有効に活用するた めの256[最終予定]のヒントを提供するものです。
193項目 〜 256項目
このページでは193項目〜256項目について解説しています。
193. 以下では、医療人類学を学んだ後に、おこなわれる小テストを想定して、問題を出します。どの程度皆さんは答えられるでしょうか?
医療の多元性とは、どのようなことをさしますか? それは医療人類学を学ぶ際にどのような意義があるでしょうか?
194.
医療の民族誌は、通常の(文化人類学の)民族誌とどのような違いがあるでしょうか?
195.
医療における「全体性(totality)」とはどのようなことをさしますか? またそれは、いわゆる医療の「全体論(holism)」と
どのような関係をもつでしょう。
196.
体液論について、民俗医学的観点から説明しなさい。
197.
古代ギリシャの四体液説について説明しなさい。
198.
健康と病いについての、ある民族集団が、どれくらいその集団がもつ文化に影響されるでしょうか。あるいは、西洋近代医療と、現地の文化に関
係に関して言及してみましょう。
199.
スストとは、どのような症状をさしますか? またドローレスの人は、スストをどのような原因に帰するでしょうか?[→『実践の医療人類学』の語彙集を参照]
200.
日本では、西洋医学がこれほど定着したのにも関わらず、漢方医学という伝統中国医学の独自の解釈と実践体系が「生き残り」ました。このこと
を医療人類学の社会理論をつかって説明してみましょう。
201.
中国医学における陰陽五行説を、簡潔に説明してみましょう。
202.
物態化(physiomorphism)とは、どのようなことをさしますか? 物態化は、しばしば身体化(somatization)と対
比的に論じられますが、共通する論理はいったいどのようなことでしょうか?
203.
病気の発生が、ジェンダーと親族に関係する事例をひとつ以上あげて、その関係について説明しなさい。
204.
情動の変調と、文化の関係について論じて見ましょう。
205.
病気になることと、その社会の人がもちうるアイデンティティの関係について議論しなさい。
206.
悪霊を取り除くこと(除霊)が存在社会では、どのような信仰や信条が、その社会の前提にあるでしょうか? また、それらの個々の信条のあい
だの関係について論じてみましょう。
207.
キリスト教は、病気の治療について、どのように考えてきたでしょうか? 歴史的エピソードを紹介し、医療人類学的に論じてください。
208.
妖術とはなにか? 妖術の定義をくだしてから、妖術とジェンダーの関係について論じてください。
209.
妖術を可能にする、社会環境や、人々が妖術を可能にする論理的前提について紹介し、その「説明」がどのようになされるのか解説してくださ
い。
210.
妖術と邪術の違いについて論じてください。
211.
妖術(あるいは呪術)という現象に、合理性を認めることが可能か? 可能な場合、それはなぜか? 不可能な場合それはどうしてか?説明して
ください。
212.
パーソナリスティック(人格的)病因論とはなにか?説明してください。
213.
導入された西洋医学を人々が拒絶する場合、どのような抵抗がみられるのか、分析してください。
214.
植民地政策において、なぜ西洋医学が導入されるのか? また、どのようなタイプの医学が導入されるのか?
215.
癒しを定義して、治療とどのように異なるのか、説明してください。(同じの場合は、その論拠をしてしてください)
216.
プラセボとはどういうことでしょうか? 説明してください。
217.
文化変容すると、現地の土着のヒーラーの社会的影響力が弱まると言われている。それはなぜでしょうか?
218.
急激な文化変容は、カルト集団や、千年王国主義運動を引き起こすと言われています。その理由を説明してみましょう。
220.
病気になることは、多くの場合、その人の力を弱めることになると言いますが、ある病気は、力を与えるといいます。その可能性がある場合、な
ぜ特定の病気は、その人に力を授けることになるのでしょうか?
221.
民族精神医学とは、どのような学問でしょうか?
222.
文化結合症候群について説明してみましょう。なにか、具体的な「病名」を覚えている場合は、それを説明してください。
223.
カリスマティコス(カリスマ信仰)における、病気とアイデンティティの関係について論じて見ましょう。
224.
癒しは、病者じしんの中に、自己過程を必要とすると言われます。外在化を特徴とする治療と対比的に論じてみましょう。
225.
自己過程は、その患者当人に、世界を主題化させると説明されることがあります。これについて君の解釈を加えてみましょう。
226.
宗教的癒しと、医療的癒しを、便宜的に区別して、その両者の間の共通点と相違点を整理してみましょう。
227.
その土地で育ったことのない外来者が、しばしば病気になるのは、なぜでしょうか?
228.
開発原病とはなにか? 説明してみましょう。
229.
病気の発症に関するエスノセオリーとは何でしょうか?説明してみましょう。
230.
その社会がもつ豊饒性の考え方と、不妊との関係について論じてみましょう。
231.
不妊が、その社会の霊的なものが邪魔をすると説明される社会では、その不妊の解消のために、どのような儀礼が試みられる可能性があるでしょ
うか?
232.
不妊の問題は、その当事者のみならず、家族や親族、あるいは共同体全体にとり脅威になるといいます、事例をあげて説明してください。
233.
人工生殖の技術の導入は、伝統的な不妊の概念にどのような文化的インパクトを与えるでしょうか? このようなことを調べるために何が明らか
にされる必要があるでしょうか?
234.
医療者を訪問する患者は、どのような身体的あるいは心理的な問題(=わずらい)を抱えているでしょうか? 考えてみましょう。
235.
病いになったときに、患者はどのような行動を、社会から期待されるのでしょうか?
236.
痛みとはなんでしょうか? 痛みを定義し、かつその文化的意味について考えてみましょう。
237.
患者(病者)が医療者(治療者)と「合意」することとは、どういうことでしょうか?
238.
批判的医療人類学とは、どんな学問でしょうか?
239.
医療人類学研究において、「理想的な中立的立場など存在しない」と言われる時、それはどういうことを前提にしてこの発言がなされているので
しょうか?
240.
病者や、異常とよばれるマイノリティは、多数派であるマジョリティの人たちから、どのように処されるのが理想だと思いますか? 考えてみま
しょう。
241.
タバコの喫煙者には、どのような法的な権利があるのでしょうか? ない場合は、どのような理由からでしょうか? タバコの害は明白だと言わ れるのに、当事者はなぜ吸い続けるのでしょうか? タバコの害が明白だからといって、社会は個人に対して、タバコを止めさせる法的拘束力はあるのでしょう か?
242.
生物医学は、患者を生物学的実体として、患者の社会的存在をみないと説明されますが、その主張は妥当性がありますか?
243.
集合的な癒しとは、なんのことでしょうか?
244.
医療人類学と医療生態学は、どのように異なるのでしょうか?
245.
医療人類学と医療社会学は、どのように異なるのでしょうか?
246.
医療人類学は、生命倫理学上の判断材料を研究に対象にすることができるでしょうか? もしできる場合は、どのような留意点が必要ですか?
247.
病いと疾病(疾患)と病気、そしてケアと治療と癒しの関係について論じてください。
248.
患者の行動における情動という面は、どのようなことを手がかりにして医療人類学者は調査が可能になるでしょうか?
249.
ラテンアメリカにおける、体液説は伝統的なものであるという主張と、ヨーロッパによる新太陸征服により古代ギリシャの四体液説がもちこまれ
た結果であるという2つの異なる説明があります。その議論の利点と欠点を整理してみましょう。
250.
アーユルベーダー医学とはどの地域のどのような医学をさしますか?
251.
ストレスは、医療人類学的にはどのように説明されますか?
252.
現地の呪術について知ることは、現地のヘルスケアの改善に役立つのだろうか? 役立つ場合は、なぜそうなのか論じてみましょう。
253.
アリストテレスによるカタルシスとはなにか? また、それが医療人類学において、どのような意味をもつのか、考えてみましょう。
254.
女性の月経を忌避する信仰は、なぜそのような慣習を長く持ち続けてきたのでしょうか?
255.
後産で排出される胎盤が、なぜ、新生児のキョウダイとみなされたり、「埋葬」後に、その子供の守護霊になると説明されるのでしょうか?
256.
あなたにとって、『実践の医療人類学』とは、いったいどのような意味がありましたか? 読後の感想を記してください。
---------------------------------------------------------------------------
Copyright Mitsuho Ikeda, 2002-2012