トランスナショナリティを考える
On understanding Trans-Nationality, the raison d'etre of transnational
society
Mitsuho Ikeda
Transnational
is "[e]xtending or having interests extending beyond national bounds or
frontiers; multinational," the O.E.D. says. But the real meaning is
very simple, the entity of over the national boundaries. The politics
of the transnationality can have two challenges; (1) challenge to the
sovereignty of nation or nation state, and (2) challenge to the longing
for having human right to be transnational or to be "transnationalist".
トランス・ナショナルとは、「国家(national)間の枠を超えた(tans-)」という意 味です。
この場合の国家とは、国民国家(nation state)つまり、国民があつまって国家という政体を作り上げ、それを国民が運営することを原則としてなりたっている国家概念を前提にして考えていま す。
したがって、国家の枠を超える現象とは、文字通り一方の極には、(1)物理的に国境を越える人や 物があるという即物的な現象としてあり、他の極には(2)そこから導き出される様々な社会現象――経済のグローバル化や移民の社会問題などがその例でしょ う――と、(3)社会現象が現代社会にもたらすさまざまな文化的影響、など、きわめて広範囲にわたる社会現象がみられます。
したがって、トランスナショナリティ研究とは、国境をまたぐ移動民(おもに労働移民と難民が含ま
れるが、国際的に移動する人類学者も同様)のあり方を考える学問領域のことをさします。
文化人類学者は、これらの多様な現象を、経済や政治のような一般化される事象や法則などを押さえ つつも、トランスナショナルな現象にまつわる個々の事例について、細心の注意をもって観察、考察することが要求されています。
■トランス・ナショナリティ研究のための用語集
場所・局所・地方(location, local, region) | |
場所性・局所性・地方性(locality, regionality) | |
地球規模化・グローバル化(globalize) | |
地球市民主義・コスモポリタニズム(cosmopolitanism) | |
外国人嫌悪・異人嫌悪(xenophobic) | |
国民主義(nationalism)/ナ ショナリズム | |
民族=国民主義(ethno-nationalism) | |
離散・国外離散(diaspora) | ディアスポラ(diaspora)とは散種を意味するギリシャ語に由来する
が、ユダヤ人のように民族が離散してばらばらになる状況のことをそのように言う。 |
先住民性(autochthony, autochthonism) | |
移入移民(immigration) | |
移出移民(emigration) | |
脱領域化(deterritorialization) | |
帰属の政治学(politics of belonging) | |
通文化的(trans-cultural, cross-cultural) | |
国民国家 (nation state) | |
国民、国民=国家(nation) | |
政府の(governmental)/非−政府の(non-governmental) | |
人種(race) | |
多人種の(multi-racial) | |
人種主義(racism)/レイシズム | |
新自由主義(neo-liberal) | |
新保守主義(neo-conservatism, 〜者:neo-conservative) |
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(I.T.T.)
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