民俗学と文化人類学の対話
Dialogue and
Dialogic between Folklore and Cultural Anthropology
【歴史的資料】2003年12月20日
【テーマ】「民俗学と文化人類学の対話 ――フィールドとホームにおける実践――」
民俗学と文化人類学は、いったい何が同じで、何が異なるのだろうか?
ある人はフィールドの種類で、別の人は 方法論で、あるいは採用する理論によって、 様々な説明が試みられるだろう。もちろん、このことに究極の答えは見つからないだろう。 しかし、現実に存在する2つの研究分野があり、門外漢からみれば「同じように」感じら れる事実に、意外と専門家は無頓着である。ここでの問題は、両方の研究者は、ともに両 者の差異または類似を意識しているのに、この専門家たちがその問題を深く考えないこと にあるのではないのだろうか?ここで深く考えるという行為は、思弁的に「こうあるべき だ」と断定することではなく、両者の間の対話から生み出されることについて継続的に考 えるということである。
民俗学も文化人類学も、ともにフィール ドワークを必須とし、フィールドの選択は、き まぐれな偶然よりもフィールドワーカーが置かれる様々な社会的要因に作用される。この ことをホームとフィールドという鍵概念で整理してみたい。そこに現れるのはフィールド ワークという空間的実践のさまざまな諸相である。
今回お呼びしたのは、社会人類学に造詣 が深く、かつ沖縄において「民俗学」研究に従 事されておられる赤嶺先生と、文化人類学が専門で日本をフィールドとされてかつアメリ カの文化人類学や民俗学教育の事情にも明るい桑山先生である。両先生の研究活動を拝見 すると、婉曲的に表現させていただくと、お二人ともホームをフィールドワークされてい る民俗学者/文化人類学者であるということがわかる。ご両名の先生方の経験にもとづく 具体的な話題と問題提起を通して、両分野の対話を少しづつ着実に進めていきたい。 (文責:池田光穂)
【話題提供】
赤嶺政信さん(琉球大学)
桑山敬己さん(北海道大学)
【コメント】
鈴木寛之さん(熊本大学)
【司会】
池田光穂
【キーワード】
民俗学、文化人類学(民俗学)、フィールドとホーム、フィールドワーク、ネイティブ人類学者、植民地主義、ポストコロニアル
九州人類学研究会[2003年]12月例 会のお知らせ
2003年12月16日 九州人類学研究会会長 池田光穂
平成15年度九州人類学研究会の12月例 会を以下の予定で、熊本大学にて開催いたします。 会員のみなさま、ならびにご関心のある方々のふるってのご参加をお願い申し上げます。
【日時】2003年12月20日(土) 13時30分〜16時00分
【場所】熊本大学文学部B−3教室 (HP地図をご参照下さい)
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【文献】
Narayan, Kirin 1993. How Native is a 'Native' anthropologist ? American Anthropologist 95(3):671-686.
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