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アンセルム・ストラウスの医療社会学

Medical sociology of Anselm Strauss, 1916-1996

池田光穂

"Anselm Leonard Strauss (December 18, 1916 – September 5, 1996) was an American sociologist internationally known as a medical sociologist (especially for his pioneering attention to chronic illness and dying) and as the developer (with Barney Glaser) of grounded theory, an innovative method of qualitative analysis widely used in sociology, nursing, education, social work, and organizational studies. He also wrote extensively on Chicago sociology/symbolic interactionism, sociology of work, social worlds/arenas theory, social psychology and urban imagery.[1] He published over 30 books, chapters in over 30 other books, and over 70 journal articles." - Wikipedia, Anselm Leonard Strauss, 1916-1996

「この手法は、データを文章化した後の、分析法を提 示しようと試みている点に特徴がある。/この手法の特徴は、患者へのインタビューや観察などを行い、得られた結果をまず文章化し、特徴的な単語などをコード化しデータを作るこ とである。その上で、コードを分類し分析するこ とになる。/この手法は、データをとった上で、データに立脚して 仮説や理論を構築することを目指している。これは単に個人的印象や直感でなく、データに基づいた確信に近いものを得ることを重要視する研究 法である。質的調査(記述的社会調査)と呼ばれる各種の手法には、分析や分類や、データにもとづいた理論構築を否定するものも多い。しかしこの手法は、質的調査でありながら分析や理論構築を目指す方法」【グラウン デッド・セオリー】(日本語ウィキ)※下線は引用者

1916 Born, Strauss.

1930  Born, Glaser.

1935 ストラウス、バージニア大学入学

1939 バージニア大学(生物学士)卒業。その後、シカゴ大学大学院(社会学)に進学。

1942 シカゴ大学修士

1945 シカゴ大学博士。在学中にハーバート・ブルーマー[Herbert George Blumer, 1900-1987]と親交する。

1944-1947 ストラウス、ローレンス大学(Lawrence University

1946-1952 ストラウス、インディアナ大学。そこで、アルフレッド・リンドスミス[Alfred R. Lindesmith, 1905-1991]と出会う。

1952 ストラウス、シカゴ大学(助教授[assistant professor])/グレーザー学部卒業(スタンフォード大学)。エバレット・ヒューズ[Everett Hughes, 1897-1983]らと働き「第二シカゴ学派」と呼ばれるようになる(ハワード・ベッカー[Howard Saul Becker, 1928- ]やアーヴィング・ゴッフマンErving Goffman, 1922-1982])。

1960 ストラウスは、USCの看護学部に移動。同大学同学部に社会行動科学部門( Department of Social and Behavioral Sciences)をつくる。1987年まで。

1961 グレーザー、コロンビア大学博士(指導教員は、ポール・ラザスフェルドロバート・マートン):のち出版され、Organizational Scientists: Their Professional Careers.

1962 ストラウス、WHOコンサルタント。

1961頃 グレーザー、ポスドクでストラウスのところに在籍。調査を開始。

1965  Awareness of Dying (1965)(ストラウスとグレーザーの共著)

1967 The Discovery of Grounded Theory.の公刊。

1970 ストラウス、WHOコンサルタント。

1978 Glaser, Theoretical Sensitivity.

1980 ストラウスはアメリカ科学振興協会[American Association for the Advancement of Science, AAAS]の選出フェローになる。

1987 ストラウス引退。UCSF名誉教授

1996 ストラウス死去。

1999 グレーザーは、グラウンディド・セオリー・研究所(The Grounded Theory Institute, 1999-present)を設置する。

グラウンディド・セオリーの分析ステップ:1)コード、2)概念、3)カテゴリー、4)理論;(図は https://en.wikipedia.org/wiki/Grounded_theory から)

1)コード:集められたデータのキーポイントに合致するようなアンカー(係留ポイント)をあぶり出す(同定する)

2)概念:グルーピングされたデータに合致するような類似の内容のコードの集まり(コレクションズ)

3)カテゴリー:「理論」を生み出すために使われる類似の概念(コンセプツ)のおおまかなグループの集まり

4)理論:研究の主題を詳しく述べる(=細部に分遣された)カテゴリーのひとつの集まり(コレクション)

●『質的研究の基礎 : グラウンデッド・セオリー開発の技法と手順』操華子, 森岡崇訳、医学書院、2012年

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文献

ストラウスの文献リスト:ただいま整理中