スティグマ : 損なわれたアイデンティティの管理に関する覚書
Stigma: Notes on the Management of Spoiled Identity
Caravaggio - The
Incredulity of Saint Thomas
池田光穂
スティグマ, stigma(複数形はstigumata, スティグマータ)とは、もともとは、イエス・キリストが十字架にかけられて処刑された時に残った、四肢の掌と足の甲にある傷跡=瘢痕(複数あるのでキリス トのそれはスティグマータである)のことであり、その後のキリスト教の聖人たちに、生前その瘢痕が現れたために聖痕ともよばれる。隠されたものが、暴露さ れた時に、その人の属性があらわになるという意味から転じて、身体にみえない瘢痕と言われるようになり、現在では、暴露されていない、汚名や恥辱(ちじょ く)——そのため烙印(らくいん)という用語もある——という意味になった。烙印とは、家畜や人間の奴隷の身体に焼き印をして所有者がいることを記したも のである。
現在社会では、表面的にはみえない傷、すなわち社会
的帰属によるもの(例:差別されてきた社会集団の出身)や病気や犯罪などの既往(きおう)などの経歴、性的オリエンテーションなど、その人本人や家族など
が、暴露されることで、恥辱を感じるような見えない徴(しるし)を、総じてスティグマないしは烙印という。
このページでは、Erving Goffman, Stigma: Notes on the Management of Spoiled Identity. (Englewood Cliffs, New Jersey: Prentice-Hall, 1963) (Harmondsworth; Penguin, 1968).(スティグマの社会学 : 烙印を押されたアイデンティティ / アーヴィング・ゴッフマン著 ; 石黒毅訳:東京 : せりか書房 , 1980.10. - (せりか叢書))→(スティグマの社会学 : 烙印を押されたアイデンティティ / アーヴィング・ゴッフマン著 ; 石黒毅訳:改訂版. - 東京 : せりか書房 , 2001.4)を 検討する。(→ゴフマン(ゴッフマン)文献リスト)
この本は、5章からな りたっている。この本の章立ては次のようになって いる
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