生態学と観光:その弐
Ecological Sciences and Tourism
『北蝦夷図説』より
27-4. Tourism and Envirnmental Quality
・通常の観光以上に直接自然に関与する観光形態がある。例えば自然観光(nature tourism)、生物観光(biotourism)、あるいは冒険観光(adventure tourism)と呼ばれるものである
・例えば、カナダではかっては殺戮していたラブラドルハープアザラシ(Labrador harp seals)の写真をとりにチャーター機が飛ばされ、マニトバのチャーチヒルでは海氷をまつホッキョクグマ見学などがある。
・似たような例は、ガラパゴス、アフリカの野生動物保護区、ネパールのトレッキングなどでよ く知られている.
・南極圏への旅行は、人間の側の僅かな過失が環境への多大な影響を与えることで有名になった 例である。アルゼンチンのバイア・パライソ(パライソ湾)でタンカーが座礁し、17万ガロンの原油がパルマー・ステーションの周りに流出する。この地域は 南米のネイチャーツアーの航海客を年間三千五百ほどを受け入れている箇所である。南極地方のリビエラ地方へのアクセスポイントであった。チリでは犬ぞりや スキーなどを含めたキャンプ&ハイクを解説していた。この事件がきっかけになって、責任あるツアーオペレーターは、無責任な観光客にペナルティなどを科す ような規則を作ったが、実際の南極観光は規制や限度なしに行われている。
・環境観光は脆弱な基盤のうえにたっている。
『北蝦夷図説』「一名『銅柱餘録』。4巻。間宮倫宗口述,秦貞廉編として安政2 (1855) 年刊行された。間宮倫宗が文化5
(1808) 年から2ヵ年にわたって樺太 (サハリン)
の北端近くまで探検したおりの見聞を記録したもので,樺太先住民の風俗誌としてまとまった最初のものである。地勢,産物,居家,器械,産業,交易,冠婚,
葬祭,南方初島郡,オロッコ夷,スメレンクル夷などの各部から成る。原本あるいは原本に近いと思われる写本『銅柱餘録』の挿図,付図は正確で巧み,よく樺
太先住民の様相を伝えているが,刊本の図は浮世絵師の筆になり,改変されて真実味を欠いている」コトバンク)
【文献】
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