生態学と観光
27-5. Sustainable Development
・持続的開発の議論はいまだムラがあり、その用語も素人を惑わせる専門用語に満ちている。これについての有益な文献はO'Riordan(1988)がある。
・環境と開発に関する世界委員会(the World Commission on Environment and Development; WCED)あるいはブルントランド報告のインパクトは大きく経済および社会――とくに先進国――に大きな影響力をもった。
・観光研究における持続的開発を取り扱ったものに、その影響をもっとも強く受けた国であるカナダのアルバータ州での調査報告、Wright, Tourism in Alberta(1988)がある。
・WTOなどでもその方針に沿った行動方針をたてている。
・ネパールとマラウイの事例研究では、持続可能性の問題が、権威筋が押しつけてくる「基本的ニーズ」のモデルと共同体が行おうとするアプローチ――つまりボトムアップモデルの対立の中で描かれる(Hough and Serpa, 1989)。
・コスタリカでは生態学者D・ジャンセンがグアナカステ国立公園プロジェクトにかかわり、生息域の再強化、現地のリクリエーション、教育的必要性のほかに、観光にも適切な位置を与えている。
・同様のことがハワイでもあった(Farrell,1982)
【文献】
Farrell, Bryan and Dean Runyan, 1991, Ecology and Tourism, Annals of Tourism Research 18:26-40.
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