知性的存在としてのクジラとイルカ
知性的存在としてのクジラとイルカ
「西欧の動物に対する取り扱い方は、その動物に好ましい性質をあてはめるかどうかによって大きく影響さ
れる。例えば、1960年代に登場したイルカの行動に関する多くの非科学的な論文が、たしかに「われわれがやっと克服し始めた宗教的狂信に近い」
(Prescot
1981:131)誤った考えを広める結果となった。その知能と社会行動、魅力的な個性、独特の生活様式、および自然史に関するわれわれの無知ゆえにつき
まとう神秘性のために、「鯨は他の動物よりも大きな権利をもっている」というスカーフ(Scarff
1980)の意見は、その典型である。魂をもたない動物に対して西欧人が示した責任感は、一貫性が欠如していたとしか言いようがない。」(フリーマン編
『くじらの文化人類学』p.142)
キャサリン・ベイトソン『娘の眼から』にも、G・ベイトソンによる、イルカと人間がなぜ親和性が あるのかについての見解が述べられている。
Prescot, J.H. 1981, Clever
Hans training the Trainers
or the potential for misinterpreting the result of the dolphin research.
Annals of the New York Academy of Science 364:130-136.
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