「リー ン・キャンバス（Lean canvas）」 とは、 ビジネスモデルを９つの要素に分けて考えるフレームワークです。リーン（lean）の意味は、引き締まった、スリムな、効率的な、きびきびした、という意 味です。あーだ、こーだ、と問題点を闇雲に出すのではなく、「領域や機能を定めて」課題をどんどん、きびきびとスリムにしていくことをさします。

これはもともとは、リーンスタートアップというエリック・リース（Eric Ries, 1978-  ）のアイディアから由来します（→出典）

"Lean startup is a methodology for developing businesses and products that aims to shorten product development cycles and rapidly discover if a proposed business model is viable; this is achieved by adopting a combination of business-hypothesis-driven experimentation, iterative product releases, and validated learning./ Central to the lean startup methodology is the assumption that when startup companies invest their time into iteratively building products or services to meet the needs of early customers, the company can reduce market risks and sidestep the need for large amounts of initial project funding and expensive product launches and failures.[1][2]" - #Wiki.

こ のページは「リーン・キャンパス」とわざわざ意図的にミススペルことで、大学における研究や大学外の様々なエージェントに対 する働きかけ、研究・開発資金の調達のための、アイディアづくりに特化したことについて考えます。まずその使い方は、１つのシートに書いて考えるもので、 時間を多くかけません（最大30分）。

リーン・スタートアップのV原則には、以下のようなものがあります（リース 2012）。

I. アントレプレナーはいたるところにいる

II. 起業とはマネジメントである

III. 検証による学び:要素ごとに確認実験を行い、科学的に検証する

IV. 構築―計測―学習:アイデアを製品にして、顧客の反応を計測。そして基軸として駆動するかそのまま止まるかを判断する

V. おもしろくないことも含まれるが、イノベーターに適した会計＝革新会計（イノベーションアカウンティング）が必要になる

リー ン・キャンバスではなく、リー ン・キャンパスでは、起業の定義が、会社とは異なりますし、また会計（財源調達と管理）は通常の世界の運用原則とは異なります。

さあ、リー ン・キャンバスではなく、リー ン・キャンパスをはじめましょう！「思い込みは捨てて、学生・大学院生・そして若手教員から学ぼう」

ま ず、各人一人ひとりシートをプリントアウトします。マイクロソフト・word（パスワードなし）LC_proto-type2020.doc

１．課題：協働し提携する相手がどんな課題を抱えているのかを考えましょう。先 に２．顧客のセグメントから考えてから、課題を考えてもかまいません。

２．顧客のセグメント：提携する相手なのか考えましょう。

３．独自の提案：独自の価値提案とも言います。モノよりも価値やサービスを想定してください。

４．ソリューション：課題（→１.）を解決するために、どのような解決策を提案 できますか？　このプロジェクトは何をするのかについて考えてください。

５．チャネル、あるいはチャンネル：経路のことです。協働する相手にどのような 経路でアプローチ（接近）していくのかについて考えます。

６．収益の流れ：どのような収益の流れなのか、スポンサーが資金供与してくれる 場合は、それをどのように回収し、償還していくのかについて考えます。サービスに対する相手の支払いと満足の決済に結びつくような発想でもかまいません。

７．コスト構造：このプロジェクトかかるコストを書き出してください。

８．主要指標：KPI（key performance indicator）などが入ります。"A Key Performance Indicator (KPI) is a measurable value that demonstrates how effectively a company is achieving key business objectives."- Key Performance Indicator (KPI) Definition, Klipfolio.

９．圧倒的な優位性： 他の競合相手が容易には参入できないのような優位性（魅力）は何か、ということです。学生や先生と一緒にワークしますと、大げさに言う（謂わゆる「盛って 表現」）傾向がありますが、同業他の研究者などの弱点や限界などをアッピールすることを想像して見ると、自らの優位性について想像しやすくなります。

++

こ れを大学教育用に変形したのが、僕のThe Management Campus Model , MCMです。

"The Management Campus Model , MCM is a strategic management and lean startup template for developing new or documenting existing campus learning models."

ま ず、ヒントになったBMCで ある。これは新たなビジネス を企画提供する際に、経営者は、どのように顧客と顧客が満足する サービスや製品（商品）を供給し、それに対してより効果的な利潤をあげ、企業家としての社会的責任を果たすのかということを「見える化」するブレイン・ス トーミング的テクニックである。

次 に、BMCを応用して、大学における、学生と教員がともに学び、大学という研究教育環境を前進するモデルを、マネジメントモデルキャンパス（the Management Model Campus, MMC）として私は提案する。この教育モデルには、これまでの大学運営における研究教育の基本的前提の 少なくとも３つの原則を廃止ないしは軽減することが必要である（＝経営者には要求する）。

１． 教育管理における個人のみを評価するメリトクラシーの廃止ないしは軽減、あるいは改善。

２． 教師と学生がなるべくフラットになり、共通の理想を探究する学習環境の確保。あるいは成績管理による教師の専権あるいは独裁制の廃止。

３． これまでの学生と（登録されていない）非学生の市民とが協働して学べるような環境の整備。ないしは誰もがこの新しい勉強のシステム（「勉学2.0」）に参 入できる資格を有し、大学は（登録されてい ない）非学生の市民への授業への参加を十全に保全するような制度設計。

の、 以上の３つの改革が必要である。

MCM, the Management Campus Model 

これらの学習を支える理論的支柱（根拠）は以下のような、学習理論に関する実践理論という裏付けを必要とする。

１．正統的周辺参加の理論

２．最近接発達領域（ZPD）の理論

３．現場力の理論


MCMのスキーマとワークシートは以下に示す。人々は何人も、このシートを（営利を目的とする活動以外においては）自由に使って良く、一部ある いは全部の改造をしてもかまわない。他方で、このアイディアを剽窃し、自己の利益を排他的に使う者に対しては、法的手段、あるいは呪術的手段を使って、悪 用するものに永遠に呪い続けられることを、十分に留意されたい。



マイクロソフト・word（パスワードなし）：MMC_proto-type2018.docx

pdf（パスワードなし）: MMC_proto-type2018.pdf


■さらに、これをアッシュ・マウリャの「リーン・キャンバス」を流用しつつ、「リーン・キャンパス」としてハイブリッド化したものを下記に示す。番号は、時系列にそって検討 する順番を示している。



上掲のリーンキャンパス・モデルのひな形です。マイクロソフト・word（パスワードなし）LC_proto-type2020.doc


【設問】

１．

２．


リンク

• コミュニケーションデザイン用語集
• The Lean Startup
  

文献

• [1]Barquet, Ana Paula B., et al. "Business model elements for product-service system." Functional Thinking for Value Creation. Springer Berlin Heidelberg, 2011. 332-337
• [2]De Reuver, Mark, Harry Bouwman, and Timber Haaker. "Business model roadmapping: A practical approach to come from an existing to a desired business model." International Journal of Innovation Management 17.01 (2013)
  

Mitzub'ixi Quq Chi'j