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法カルチュラルスタディーズ

Legal Cultural Studies or Legal Studies :A discipline of Legal Anthropology

池田光穂

法カルチュラルスタディーズは、市民の法や正義の概 念把握や実態について、社会学や文化人類学のフィールドワークの方法論を使って明らかにする分野です。表題の英訳にあるように、法人類学の一分野です。

法・法律が市民生活のなかに浸透するにつれて、警察 や司法当局が定義する法とは異なる〈民衆的概念としての法〉 や〈民衆的概念としての正義〉が登場します。市民の法や正義の概念把握は、法を施行し、また人権や市民的正義を保護・実行するためには、重要な要件になり ます。これらの現象を研究するアプローチが「法現象のカルチュラル」ないしは「法カルチュラルスタディーズ」(legal cultural studies)と呼ぶべきものになります。

1956年にソニー・カーティスが作曲した「俺は法 と闘った(I fought the law)」という歌詞を分析してみましょう。(著作権の関係でリフレインを省略し歌詞フレイズをバラバラに項目としてあげています)

    1. Breakin' rocks in the hot sun
    2. I fought the law and the law won
    3. I needed money 'cause I had none
    4. I left my baby and it feels so bad
    5. Guess my race is run
    6. She's the best girl that I ever had
    7. I fought the law and the law won
    8. Robbin' people with a six-gun
    9. I lost my girl and I lost my fun
    10. I fought the law and the law won

ここから皆さんは、どのような印象を持たれたので しょうか?——皆さんの多様な心証こそが、この原作者であるカーティスの気持ちと交錯しつつ、この詩の文学的価値をもつと同時に、詩が鑑賞者の心にもたら す〈民衆の法的想像力〉とは何かについて考えることができます。

関連リンク(このリンクは、北米における応用=法人 類学に関連するサイトを紹介するものです)

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